【文豪ストレイドッグス】前略、トリップしました〔織田作之助〕

七日目 ページ8

「雪初Aだな」



「そう……ですけど……」



いつ名乗ったかさえ思い出せない



誰だろう



ゆっくりとこちらに近づいてくる赤髪の少年



ぼやける視界でも、真っ青な瞳がはっきりと見えた



ああ、きれいな瞳だな



海みたいに青い



その人物は一瞬足を止めたが、すぐに私の後ろへ回り込んだ



何をするんだろと思っていると、カチャンというと音と共に手が自由に動かせるようになった



同様に足の拘束も解かれた



晴れて自由になれたけど、立ち上がれる気力も、今の私にはない



私の前に立ってい居る、赤髪の少年が云った



「雪初A、お前の疑いは晴れたが、そのまま返すわけにはいかない


お前は今からポートマフィアの一員になる


拒否権は無いからな」



ポートマフィアって、鴎外さんがボスの所がいいな〜



と思ってしまった本当に私の頭はどうかしている



お腹好きすぎて、考える気力さえないんだろう



「俺は織田作之助、お前の見張り兼仕事の相方になる」



あ、ははー……



なんだろ、織田作之助って聞こえたな〜



と思いながら私の意識は手放した

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