コミュ障だから実はチートだって言えない

救いの連鎖 ページ43

「おら、行くぞ」

手枷が外され、私は動けるようになった



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コツコツと、間接照明で照らされた薄暗い廊下を歩く



結局私がポートマフィアに入ることになったので、谷崎さん達は解放されたらしい。


...良かった。私のせいで仲間が失われなくて







『最初から私はポートマフィアに入る予定だったんですか』





「...いや、可能性は幾らでもあった」


『...』



そりゃそうか、私がもっと賢かった可能性だってあったんだ





これから私はどうなるのだろうか

中也さんの言う通り、これまで沢山の可能性があったし、勿論これからの可能性も沢山ある。






もう何も無駄にしてはいけないと思った。
必死に生きたいと思えるような、チャンスが来たかもしれないのだ。







自分の力不足位、本当は自分で把握していなければいけなかったけれど






──やっと気がついた。

此処は皆が生きている世界であり、私が憧れていた世界だった。

トリップしてから、(いや、前の世界でもそうだったかもしれない)私も此処で皆と一緒に生きているようで、どこか1歩引いて皆を眺めていた



やはり壁を作っていたのは自分の方だった。
皆は案外とっくに私を受け入れていたのかもしれない


ちゃんと生きている、とはとても言えないような私は、自分の可能性が詰まった命だって大事にしていなかった。





...でも、今は舞台に上がれる機会かもしれない。やっと生きられるかもしれない。ポートマフィアで、命のやり取りを体験することで、何かが変わるかもしれない。





必ず生き抜いて、探偵社に帰ろう。




──自分の成長を願ってくれた人に、胸を張って ただいま と言えるように







...今は出来るかは分からなくても、目の前の事に、必死になろう。待っているだけでは駄目だと思うから。





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もうちょいで完結です。あとすこしだけお付き合いください！

｢｢おーしまいっっ｣｣→←中也さんのデコピンは一発で頭蓋骨破砕されそう

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