第７話［物静かっていう強さ/弱さ］ ページ8
Aside
？「あんたは入らないの！キャハハハ」
笑う声、。
これは回想でも妄想でも夢でもない。
『現実』だ。
びしょびしょに濡れただれかがトイレの鏡に映る。
醜い、
「誰ですか？」
？「伊藤彩花。みんな、みんな私が好きなの！」
涙を流しながら顔の整った少女は怒鳴ってきた。
心が揺れた。
みんなとは誰を指す？
みんなとは仲間？
私の、、？
仲間、、、
いらないことを思いだした。
中学の時の自分を。
伊「貴方は、入らないの！」
入らない。
『入らない』
頭の中を隅々までぐるぐると回る。
毒が血液と混ざり足の指先から鼻先まで、毒が回る。
赤く美しい血とは違うどす黒くどろどろとした、液体が回る。
伊「じゃあね、、、もう、近寄んないでね」
近寄るな。
そう言いその場にがくっと膝をつく伊藤。
伊「な、なにするんですかッ！？」
大声で言ったので外まで聞こえているだろう。
練習中だっただろう選手達が来る、
その中には佐久早君もいた。
「、、、、見ないでください」
と言い、トイレから出た。
佐「おい。」
「来ないでください。
見ないでください。
忘れてください。
私を。
消えるので。」
消えるってどうやって？
視界から？
それとも存在を？
木「おい！ホントにAがやったのか！？」
後ろから木兎さんの声がする。
「やってません、、、よ」
と、言い階段を上がり始めた。
タタタタタタっ
足音が後ろからする、
佐久早君が追いかけてきてるのだろう。
この、ドアを開けて、窓を開けてベランダに出て。
佐「どうするつもりだ？」
「ねえ、佐久早君。瞬きをすると、世界が変わるって信じてる？」
佐「信じなくても信じても今は瞬きしない。」
「そっか、、、今。同じ世界にいるだろう、この私を見ててくれるんだね？」
カーテンがバサッと佐久早君の視界を奪う。
佐「うを！」
「なんてね。死なないよ。」
カーテンは私が投げた。
佐「だよな、」
「私はなにがあっても自らこの自分を捨てようとはしないよ」
佐「なぜだ？」
「本当に辛くなったら、死ぬなんて考える前に助けを呼ぶから」
ただ、今じゃない。
逃げてきたんだった。
謝らないと。
それと、
「佐久早君、良かったね。私よりキレイな子が貴方が好きだって」
へラッと笑ってみせる
「笑えてるでしょうか？」
そのとき、佐久早君は気づいただろう、
フラれたことに。
第８話［フラれた、そこからの第一歩って？］→←第６話[天才とは]
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このこの - 北さんの下の名前違う…笑信介ですよ‼️ (12月1日 14時) (
レス) id: ba18ff9a3d (このIDを非表示/違反報告)
モモ - この小説すきです！恋の行き先が気になります！侑はゆうと打ったらでてきました (2023年1月31日 17時) (レス) @page9 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文才無 | 作成日時：2020年6月13日 21時
