太宰さんが連れている子【文スト】

可愛い　27 ページ31

Aside

逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ

アレから逃げなくちゃ！
どこに行けばいいの？
私は今どこにいるの？

怖い怖い怖い怖い
「＿＿ちゃん、」

誰かのコエがした

「＿＿ちゃん！」

ダレ？

「Aちゃん、Aちゃん！」


ハッと目がさめる
目の前にあったのは太宰のカオ
とてもあせっていたカオ
そして、私を理解してくれる人
「Aちゃん、大丈夫かい？魘されていたけれど…」


『太宰のバカ、はやく帰ってくるって約束したもん……』
『太宰……会いたかったよ、さみしかったよ…一人にしないで！！』

ためていたモノがあふれだして目から雫が一つ二つ落ち始める
「御免ねAちゃん」


『しんぱいしたのよ』


「うん」


『死んじゃってたらどうしようって』


「うん」


『バカバカバカバカバカ！！』

太宰が私のアタマをなでる
何時ものと違ってはらったりしない
私が大好きな体温やコエそれがある例えそんなモノでもとても大切で大切で仕方ない
「御免ね、御免ねAちゃん。もう一人にしたりしないからね」

子どもポイと思われていい今だけ良いよね？
そう思い太宰に抱きついた

『おかえりなさい』


「ただいま」


私は安心してねむりに落ちた

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