太宰さんが連れている子【文スト】

可愛い　21 ページ24

敦side

頭を守るように腕を上げる
しかし、痛みは来なかった。

目を開け前を見ると虎の腕が刃を止めていた

これは……！？

夜叉が一度構えた後連続で斬ろうと此方へくる

見える、今なら夜叉の攻撃が見える

夜叉の懐に入り腕に攻撃する

刃が電車の外に落ちたのを確認し着物の少女に虎の爪を向ける


「終わりだ」


「……」


「この能力を止めて爆弾の場所を教えろ」


「私の名は鏡花35人殺.した」
「一番最後に殺.したのは三人家族。父親と母親と男の子」
「夜叉が首を掻き切った」
少女はそういうと自分の着物を引っ張る

「……何てことだ」

爆弾の場所は少女の体だった

「君は……何者なんだ」
「言葉からも君自身からも何の感情も感じない。まるで殺人機械だ」
「言葉にしてくれ、望みがあるなら言葉にしなきゃ駄目だ」
「こんな事が本当に君のしたいことなのか？」

少女の返事を待つ

[こちら車掌室]
[敦まだ生きてッかい？]

車掌室から与謝野さんの声がした

「与謝野さん！」

[こっちのヘボ爆弾魔によると、そっちの爆薬は遠隔点火式だ！間違った手段で解除すると数秒でドカン！]
[解除には非常時用の停止釦しかない！そっちのマフィアが持っている筈だよ！]

一か八か少女に聞く
「君が……持っているのか？」
「渡して」

以外とすんなり釦が渡してもらえた
爆弾を解除するため釦を押す

[……それを押したのか鏡花]
[解除など不要乗客を道連れにしマフィアへの恐怖を俗衆に示せ]
爆弾が警告音を鳴らす
数秒で爆発……！？
「爆弾を外せ！」


「間に合わない」
その細い腕に押された時＿＿＿
僕は漸く気が付いた
彼女の能力は何時も携帯からの声で動いていて一度だって彼女の為に動いていない
どうして気付いてあげられなかったんだ
彼女は自分の異能力を自分で操れないんだ！
「私は鏡花35人殺.した」
「もうこれ以上一人だって殺.したくない」
落ちていく彼女の姿を見ていた

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