こんな文豪さんは如何でしょう?【短編集】【合作】

熱中症 中原中也【by双黒の片割れ】 ページ3

『中也、今日暑いらしいから熱中症とか気を付けてよ』


「お前其ればっかじゃねぇか」


仕事に行く準備をする中也に声を掛けると
溜め息混じりにそう返される

まぁ、確かに今日暑いのは事実だが今日"も"暑い、の方が正しかったなと
訂正してそう云えば再び溜め息を付かれる


『だって中也の格好……Yシャツ以外ほぼ全部黒いじゃん!
洗濯大変なんだからね!?』


「話の趣旨変わってんじゃねぇか。」


何の事やら←


ブツブツと何かを呟く中也が目を見張る


『ん?如何したの?』


「おい、熱中症って云ってみろ」


『熱中症?』


疑問に思いながらそう云うと
ゆっくり云えっと返される。


『ねっちゅうしょう』


「もっと」


『ねぇ ちゅーしょー?』


ふわりと香る控えめな男物の香水

目の前に広がる端正な顔に


唇への違和感


『……っ!?』


気付いた時にはもう遅かった


「引っ掛かったな」


きっと私の赤くなってるであろう顔を見て
ニヤッと悪戯っぽく笑う中也


悔しい。


中也は私の弱い所を知っている、知り尽くしてると云っても過言じゃない
けど、其れは私も同じだ




『月が綺麗ですね』


「……!?」


少し固まったかと思うと口元を手で覆い顔を逸らされる。
けど、綺麗な夕陽色の髪から覗く耳は赤い


彼は、私に負けず劣らずの初心(ウブ)って事を私は知ってる


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
中也さんネタしか思い付かん。


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