猫の金平糖 2−3 ページ30
「…んじゃ玲来とか」
「私、あの2人には滅法軽い扱いを受けてるのだよ?
私じゃ頼んでも無理」
…確かに。
「…誰が軽い扱いをしてるんですか〜、だ、ざ、い、サン?」
太宰は一瞬だけピシと固まり、「…やぁ」と気まずそうである。
後ろには海季と玲来がにこにこ笑って居る。
玲来は天然的何時もの笑顔だが、海季の笑顔はもう恐ろしさしか感じない。
…あの太宰にこの態度を取らせられるのは、この2人だけではないだろうか。
「…で、私達に頼んでも無理な事って何です?」
玲来は何時もの天然な笑顔を浮かべた。
「…君達は[捕虜室の惨劇者]を知ってるかい?」
「知り合いも何も、友達ですよ?」
玲来は小首傾げて笑った。
「私、其の子に興味あるのだよね。
逢えないかな?」
海季の笑顔に少し恐ろしみが増した。
玲来は、少し顔を真顔に戻した。
2人は彼奴に対して可成り過保護…否、大事にして居るらしい。
「…ま、逢えなくは無いでしょうけど…」
玲来は考え込む仕草を見せた。
「唯…あの子引き籠りだし、オマケに人の好き嫌い激しいから…
多分太宰さん嫌われますよ?」
「多分って言うか絶対嫌われる、だね」
海季はそう言って付け足した。
猫の金平糖 2−4→←猫の金平糖 番外編的な物。[任務]と、2−2
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月霞銀樹 | 作成日時:2017年8月23日 16時