猫の金平糖 1−8 ページ22
「おお、御疲れ様ァ」
「玲、今回は君?」
「うん、ゆっきーの拷問は誰か治療役が要るから」
そんなモノだろうかと首を傾げているが、彼女の拷問は残虐性が抜き身出ている。
無自覚な所が尚恐ろしいが、彼女自身少しは周りに依り自覚はしている様なのでまだ良しとする。
海松茶の眼は捕虜を冷たく射抜き、体の部位が無くならない事は無い。
彼女のカーキの外套は拷問の後常に赤にカラーリングを変えて仕舞って居る。
捕虜が悲鳴を上げ、私が目を逸らしたくなる様な思いになって居ても、彼女は其れを何か
軽蔑のような視線で捕虜を見下している。
其れは、軽蔑と言うよりは煩わしげな視線だった。
表情は一切変わらない。
捕虜室の惨劇者などと言う変なあだ名まで付いて居る事までは彼女は知らない。
拷問時、彼女は始め素手で遣って居たのだが、一々気持ち悪いのが面倒だと言うので最近は黒の
指無し手袋を填めて居る。
勿論それも毎回赤と黒によって見事に染められて居る。
毎回私が血を砂糖化させ私が吸い取っている。
「捕虜が可哀想になるよね、見てると」
「そうかな?
…と言うか、拷問中にお菓子に頬を緩ませ乍ら私の拷問を見ている君が其れは言えないんじゃ
ないか?」
…そうかなぁ?←
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作者名:月霞銀樹 | 作成日時:2017年8月23日 16時