猫の金平糖 1−2 ページ16
「残念だなァ。
君はもう少し賢い選択をすると思って居たよ」
この世界に来てから、思考経路も変化したのかな?
そう言うと、ゆっきーは少し笑った。
微かに動く指で、ちょいと手招き。
耳を近づけた。
「キャラと関わりたくないんだよ」
小声でそっと伝えたゆっきーは其の侭笑う。
「もう良いよ、殺して」
ふぅん。
けど残念だな。
「私の場合の[殺す]は、精神だけで肉体は殺さないよ?
何てったって私の異能は精神操作だから」
「!?
異能者…海季ちゃんが?」
こくりと頷いた。
後天性ではあるが異能、しかも忌み嫌われる強大なる力の精神操作。
性格的にも合っているし(と言われた)、流石と言うべきだろうか。
「…なら其処の男の人でも善い、って」
「おい海季!
手前何しやがった!?」
「動けなくした」
さて、其れで中也さんと言う選択肢も消える。
「却説。
之で中也さんに殺されるって選択肢も消えた」
却説、残ったのは。
「ゆっきーには選択肢は1つしかないんだよ。
情報を吐いて、ポートマフィア[此処]に入るっていう選択肢しかね」
目を厭そうに細めた。
無言。
それは、基本此の子にとって肯定を現す。
「よし、決まりだ」
にっこり私は笑った。
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作者名:月霞銀樹 | 作成日時:2017年8月23日 16時