第六十八話:再会�� ページ34
身体が熱い。
この前から、どうにも身体がおかしい。
マフィアと再び会って、別れて。
あの時異能を使ってから、どうにも。
「何か嫌なことの、前触れじゃなきゃ良いけどね」
雅はそう笑って、腰掛けていた煉瓦造りの塀から飛び降りる。
まるで猫のようにしなやかに着地すると、その勢いで着物が風を受けてはためいた。
「鼓動が、。…急がなきゃ」
雅は顔を引き締め、何処かへ走り出した。
己の片目が、一瞬だが、菫色に染まったとも知らずに。
…背後の木陰で、赤い着物が揺れたのも知らずに。
ｰｰｰｰｰｰ
「あれ？あっくんと鏡花は？」
探偵社に出社し、見慣れた顔が無いのに気付いた雅が首を傾げた。
「国さん、何処か知ってる？」
「仕事だ。泉にとっては初仕事の為、敦が付き添っている。お前と入れ替わりで出ていった」
「成る程。…だずぃーさんは？」
「いつもの通り、遅刻だ」
国木田がハァ、と溜め息をつき眉根を寄せた。
「うん、休んどいた方が良いよ。…もうすぐ、嵐が来るからね」
「？どういう意味だ？」
「ふふ、内緒」
雅は微笑み、自分の席に座った。
「…やな予感がするから、早めに片付けて迎えに行かなきゃね」
引き出しを開けて、大量の飴玉を掴み出すと巾着へ突っ込む。
そしてバサリ、と書類の山を机に乗せ、パソコンを起動する。
「さて、お仕事頑張りますか」
パスワードを打ち込み、切り替わった画面に向き直った。
「電子手紙無し、バックアップ済み…」
「雅、すまないが仕事追加だ」
「えー!?」
更に積み重ねられた書類の山に、雅が悲鳴をあげる。
「休みはいつになるんだろうねぇ…」
「組合の件が片付くまでは当分無しだ」
「ブラックマフィアもまっつぁお」
雅はべしゃり、とパソコンの上に崩れ落ちた。
キーボードががしゃっと音を立てたが気にしない。どうせ何も入力してない。
「…髪、整えに行きたかったのに」
「ナオミか与謝野女医に切って貰え」
ぶー、と唇を尖らせるが国木田は太宰のような顔をするな、と言って去ってしまった。
相変わらず乙女心の解らぬ朴念仁である。
だが、そこで日頃は絶対に無いマークがパソコンの片隅に在るのを見付ける。
可愛らしさと禍々らしさが内包された、大きな歪められた口が特徴的なマーク。
クリックはしない。
今は、未だ。
「(来たる時まで)」
雅はうっそりと微笑む。
何処か遠くの空で、ヘリの音が響いていた。
何処か遠くの海で、大きな船が揺れていた。
ｰｰｰｰｰｰ
その、数刻後。
敦はクレープを齧りながら反省する鏡花と共にいた。
続く (更新停止中)
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アイカ(プロフ) - アンケート、2で1です！更新楽しみにしてます！ (2018年5月27日 11時) (
レス) id: c5df0e4c03 (このIDを非表示/違反報告)
猫音@底辺(プロフ) - アンケート両方2ですかね。更新ファイトです！あ、もし落ちありになったら太宰さんがいいです。注文多くてすいません。これからも応援してます！ (2018年4月8日 16時) (レス) id: 4738577f15 (このIDを非表示/違反報告)
冷 - Q1:1 Q2:1…ですかね…。 (2018年4月4日 11時) (レス) id: 350a847f52 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - アンケートは両方�△任�願いします！ (2018年4月2日 19時) (レス) id: cdd9e80849 (このIDを非表示/違反報告)
デュラララ！！(プロフ) - アンケートの答えQ1が�，�Q2が�△播衂爾靴泙� (2018年4月2日 2時) (レス) id: 2688be90e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亂 | 作成日時：2017年2月19日 21時
