第六十一話:手を ページ25
「…実はね、お願いがあって来たんだよ」
「…願い？」
ゴー君は道化師らしい笑みを消し、うっそりと私に微笑みかけた。
「つまり、最初から僕目当て？」
「うん、そうだよ」
退屈そうな顔だったから、というのは嘘だった訳か。
「で？願いとは？」
「…いつか、この地に本当の厄災が訪れる。その時に、僕らに協力して欲しい」
思わず目を見開いた。
あまりにも突拍子が無さすぎる。
だが。
「組合は、前座？」
「そうだね。我々が出てくる前の、刹那の災いに過ぎない」
組合が…あっくんを狙う組織が居る以上、それは絵空事ではない。
「何故、僕を？他にも適任は居るでしょう」
「君が純然たる『悪』だからさ」
チラリとゴー君がこちらを見下ろすが、僕は沈黙を貫く。
「我々は悪人だ。殺しもすれば、盗みもする。…より良き世界の為に。そして、その為には仲間が居る。賛同者が必要だ」
「…それが、僕だと？」
「だって君、大して善悪の区別が無いだろう？」
飴玉を噛み砕く。
甘い筈なのに、味がしない。
「善も悪も、『大切なもの』と『世界』の為だったらどうでも良い。違うかい？」
「…そうだね。確かにどうでも良いね」
こんな、同じような人間ばかりが蔓延る世界に、どうやって愛着を持ったら良いのだろう。
「では協力してくれるかい？」
「契約内容を明確に」
「『僕らが呼んだら、僕らの仲間に』。僕らは厄災が訪れる前にしか呼ばない」
どうする？
ｰｰｰｰｰｰ
歩く。
港を、堂々と。
異能を使わずに。
姿を隠さずに。
数人がチラチラとこちらを見てくるが、どうでも良い。
僕は、迎えを待っていた。
「みやちゃーん」
ほら、来てくれた。
「たにじゃきさん！」
「谷崎ね。あとあんまり大声で本名呼ばないで」
後々、面倒になったら嫌だからね。
苦笑する谷崎さんが、僕の元に駆けてくる。
そして、僕に片手を差し出した。
「調査は終わった？なら、帰ろう？」
「…はい！」
僕はその手に飛び付く。
暖かい、優しい、誰かを慈しめる手。
この、大事な人達を守るためならば。
「たにじゃきさん」
「なあに？みやちゃん」
「大好きですよ！」
「ええっ？何、急に」
喩え、幾人を踏み潰すことに成ろうとも。
「僕も、大好きだよ」
「!!嬉しいです！」
僕は、この手を、この小さすぎる手を血に染めよう。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
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アイカ(プロフ) - アンケート、2で1です！更新楽しみにしてます！ (2018年5月27日 11時) (
レス) id: c5df0e4c03 (このIDを非表示/違反報告)
猫音@底辺(プロフ) - アンケート両方2ですかね。更新ファイトです！あ、もし落ちありになったら太宰さんがいいです。注文多くてすいません。これからも応援してます！ (2018年4月8日 16時) (レス) id: 4738577f15 (このIDを非表示/違反報告)
冷 - Q1:1 Q2:1…ですかね…。 (2018年4月4日 11時) (レス) id: 350a847f52 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - アンケートは両方�△任�願いします！ (2018年4月2日 19時) (レス) id: cdd9e80849 (このIDを非表示/違反報告)
デュラララ！！(プロフ) - アンケートの答えQ1が�，�Q2が�△播衂爾靴泙� (2018年4月2日 2時) (レス) id: 2688be90e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亂 | 作成日時：2017年2月19日 21時
