第五十話:絡まる ページ2
「雅、メシ持って来たぞ…ってうおお!?」
料理を持ち、部屋に入った中也は目を剥いた。
部屋中に手足に付けられている鎖が張り巡らされ、その中央で雅が逆さ吊りに成っている。
「ちゅやさーん、動けませーん」
「何があった手前!?」
「この部屋には何があるのか、飛び移ったりして調べていたらいつの間にか絡まっちゃって、動けなくなっちゃったんです〜。まさにセルフ蜘蛛の巣」
「やっぱ馬鹿だろ手前！」
中也は食事が乗ったトレーを近くの机に置くと、異能を使い浮かび上がった。
そっと雅を抱え、絡まりをほどく為に部屋中を移動する。
「うえっぷ…酔う、ちゅやさん、吐きそう」
「我慢しろ、吐くな。後で菓子やるから」
やっと全ての絡まりをほどき、地面に着陸する。
その頃には雅はすっかり目を回していた。
「えにゃ〜…」
「ったく、お前馬鹿過ぎんだろ。おら、飯食え飯」
中也は雅の前に食事が乗ったトレーを持ってくると、シチューが入った皿とスプーンを差し出した。
「いただきます」
雅は皿とスプーンを受け取ると、ペコリと小さく頭を下げ食べ始めた。
一口食べると、顔がふにゃりと綻んだ。
「美味しいです」
「そうか」
中也は嬉しそうに笑うと、雅の髪をくしゃりと掻き混ぜる。
雅は周囲に花を散らしながら、幸せそうに食べていた。
「そういやな」
「？」
雅がシチューを半分ほど食べた所で、中也が口を開いた。
「後で首領がお前に会いに来るらしい」
「んぶっ!?」
雅は危うくシチューは吹き出しそうになった。
何とか堪えたが、ゴホゴホと噎せかえる。
中也に差し出されたコップに入った水を飲んで、何とか息を整えた。
「…何で、ですか」
「そりゃお前、お前は首領のお気に入りだったからなぁ。久しぶりだって相当喜んでたぜ？」
お前をマフィアに戻すっていうのも首領の案だしな、と中也は笑みを浮かべた。
酷く楽しそうだ。
「…僕は会いたくないんですが」
「此処はマフィアだ。即ち、首領の領地だ。其処に居る奴に、拒否権はねえよ」
「…僕はもうマフィアじゃないのに」
その言葉を聞いた瞬間、中也の眼の色が変わった。
「…手前それ、本気で言ってんのか？」
「がっ!?」
突如腕が伸ばされ、雅の首を掴んだ。
思わずその衝撃で、空になった皿とスプーンを床に落とし、割れた音が響いたが中也は気にしない。
中也はゆっくりと雅の首を絞めていく。
「おまえは、マフィアだ」
「ちッ、が…」
「首領が、見出だし、力を与え、生き延びさせた。お前は、マフィアの一部だ」
中也の狂った瞳の光に、雅の顔に嫌な汗が伝った。
第五十一話:嫌いじゃない→←第四十九話:シチュー食べたいです
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アイカ(プロフ) - アンケート、2で1です！更新楽しみにしてます！ (2018年5月27日 11時) (
レス) id: c5df0e4c03 (このIDを非表示/違反報告)
猫音@底辺(プロフ) - アンケート両方2ですかね。更新ファイトです！あ、もし落ちありになったら太宰さんがいいです。注文多くてすいません。これからも応援してます！ (2018年4月8日 16時) (レス) id: 4738577f15 (このIDを非表示/違反報告)
冷 - Q1:1 Q2:1…ですかね…。 (2018年4月4日 11時) (レス) id: 350a847f52 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - アンケートは両方�△任�願いします！ (2018年4月2日 19時) (レス) id: cdd9e80849 (このIDを非表示/違反報告)
デュラララ！！(プロフ) - アンケートの答えQ1が�，�Q2が�△播衂爾靴泙� (2018年4月2日 2時) (レス) id: 2688be90e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亂 | 作成日時：2017年2月19日 21時
