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be with you *91 ページ42

A「…想い人が居るそうだな」

私は早口でまくし立て綾部を見やる。









が、その表情は、
唖然としているのか動揺しているのかも分からないほど変化が無い。

ただ、視線を上にやり、下にやり、再び上げて
感情の読めないその表情で、じい、と私を見詰めるだけだった。







綾部の視線を避けるように、横穴の天井を見上げていると。







綾部「誰だと思う?」


A「…、え」



てっきり否定的な返答でもあるのかと思っていたので、私は驚きのあまり
綾部を二度見してしまう。



A「誰、て…」



ゆっくり、繰り返すように呟く。



そういえば、タカ丸さんを追いかけるくの一たちが
綾部の落とし穴に落下していたところは見かけたことがある。


けれどだからと言って関連性は無いように思える。

そりゃ綾部の独特の雰囲気を好む、物好きな人がいても可笑しくはないけれど。←








でも、自分がこんなことを推し量っているだなんて思うと、
胸中に不意に感じる寂しさがあった。




綾部の存在が、

今は何よりも安心できるから―――――――
















物好きなのは、結局私なのかもしれなかった。

こうして伏せた目の訳も知らないで、
綾部はさも可笑しそうに肩をすくめるだけだった。




綾部「まぁ、緊張感が無いにも程があるからね、さっさと出発しようか」

A「…そうだな」





言いながら、まだ足元の地面を見詰めていると。












ちょうどうまい具合にその視線の先に、


燃えている何か(少なくとも私にはそう映った)が、地面に
ザク、という音と共に突き刺さった。



A「ぎゃああああああ」





と、叫びそうになった声を慌ててごくりと飲み込む。←

綾部に強く装束を引っ張られたので、
私は足音に細心の注意を払い、奥へと下がった。




火車剣、と綾部が呟く。
地面に突き刺さったものは、よくよく見れば十字手裏剣に火縄が巻かれているものだった。

そこから炎が上り、横穴の中が僅かに照らされる。





その、ほうと優しくゆらめく炎とは裏腹に、私の心臓は早鐘を打ち始めた。


さっき穴の中で死線をさまよったばかりなのに。
自分の気の緩みを恥じる。



『誰だ、…』




入り口から誰かの低い声が響く。

その声に身を縮こませる私だったが、どこかで聞き覚えがある。
眉をひそめていると、綾部は私の一歩前に進み出た。



そして奥の闇に身を隠したまま、綾部が声を発したのだ。

be with you *92→←be with you *90


≪今日のラッキーアクション≫

自分の自慢話を誰かに語りまくれ!!3時間語れれば合格。


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サラスティー(プロフ) - ももりんさん» ももりんさん、ありがとうございます…!戦闘シーンは私自身頑張ったところだったので(笑)とても嬉しいです!応援していただき感謝です…!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 生まれたてさん» そう言って頂けて嬉しいです、うーチャン!私も大好きなんです、勘右衛門が← (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 笹豆腐愛し隊隊長十六夜サザンさん» 殺気、分かります(笑)勘チャン…!嬉しいです!頑張ります! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん - バトルがおもしろかったです!続編楽しみにしてます!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 45e6ebfad2 (このIDを非表示/違反報告)
生まれたて - 勘ちゃんの戦闘シーンがかっこよすぎです!情景が浮かんできました!勘ちゃん愛してます♪ (2015年3月27日 11時) (携帯から) (レス) id: 079e5a0b02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラスティー | 作成日時:2015年1月12日 13時

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