be with you *88 ページ39
A「ところで、学園はどっちの方向なんだ？」
ぐるり、と四方を見渡したけれど、
同じような景色が果てしなく続くばかりで、西も東も分からない。
ただ、木立が不規則な間隔をおいて、紫に似た影を落とすだけ。
ここは太陽の光が全く地に届かないので、痺れるような寒さが足を通り抜けた。
綾部「さぁ？…そうだ、ちょっとここで待ってて」
言うが早いが、綾部は近くの喬木をひょいひょいと足取り軽く登っていく。
私は喬木を仰いで、小さくなっていく綾部に向かって叫んだ。
A「綾部ー？何か見えたかー？」
綾部は、自分の口元に人差し指をあててみせた。静かに、と言いたいようだ。
そしてしばらく目陰をさして見渡したのち、再び私の隣に降り立った。
幾重にも積もった落ち葉が、湿った音を立てる。
綾部「ここからじゃ、何も見えないみたい。こう薄暗いんじゃあねー。
だからまずは、この一帯から抜け出さないと」
綾部は手にした踏鋤を大きく振るい、肩に担いだ。
綾部「A、そこに立ってないで、行くよー」
A「わ、分かってる」
実はまた背中が痛み出してきた。
表情に出すまいと口を固く結んでいたけれど、綾部は何かを察したようで、
その謎めいた眼差しでじっと見つめてきた。
綾部「その顔…やっぱりまだ背中痛いんでしょ。
ほら、其処の脇でまた診てあげるから」
A「な、自分で出来るから！なんてったって私は保健委員(((」
綾部「怪我人は何も言わないの」
A「ちょと待ってちょと待ってお兄サ、ぐ、」←
綾部は私に有無を言わさぬ口調で、私の袖をぐいと引っぱって歩き始めた。
引っ張られつつも私は天を仰ぎ(とはいえ猛々しいばかりに茂る葉が見えるだけ)ながら、
学園へ思いを巡らせていた。
みんなは無事だろうか。
私は口を真一文字に結んだ。
早く帰りたい。
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≪今日のラッキーアクション≫
自分の自慢話を誰かに語りまくれ！！３時間語れれば合格。
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サラスティー(プロフ) - ももりんさん» ももりんさん、ありがとうございます…！戦闘シーンは私自身頑張ったところだったので（笑）とても嬉しいです！応援していただき感謝です…！！ (2015年3月27日 16時) (
レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 生まれたてさん» そう言って頂けて嬉しいです、うーチャン！私も大好きなんです、勘右衛門が← (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 笹豆腐愛し隊隊長十六夜サザンさん» 殺気、分かります（笑）勘チャン…！嬉しいです！頑張ります！ (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん - バトルがおもしろかったです！続編楽しみにしてます!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 45e6ebfad2 (このIDを非表示/違反報告)
生まれたて - 勘ちゃんの戦闘シーンがかっこよすぎです！情景が浮かんできました！勘ちゃん愛してます♪ (2015年3月27日 11時) (携帯から) (レス) id: 079e5a0b02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラスティー | 作成日時：2015年1月12日 13時
