【Fischer's】お隣さんが騒がしい！2【モトキ】 (ページ15)

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「Aちゃん、Aちゃん」

何度も私を呼ぶ声が聞こえてきて、意識がどんどん浮上していく、気持ちよく眠っていたこともあってか、なかなか起きるのが億劫に感じる。

肩を揺すられているのも無視して、なんとかまだ夢見心地でいようと布団をかぶり直せば、次は頬を軽く叩かれる。

「んんんんんーー！」

煩わしくなって私の頬を叩いていた手をひっ捕まえれば、大きくて温かかくて、もっと暖を取りたくて掴んだ手を引き寄せて抱き込む。

まだ眠っていたいし、この手を捕まえておけばきっと邪魔されないし、温かいし丁度いいやーーー。

ん？

そこで、眠っていた思考がフッと冴えていく。
私はマサイくんの家に居た筈で、確か布団借りて寝たんだよね。つまりまだマサイくんの家なわけで。

覚悟を決めて瞼を開けば、凄く至近距離にマサイくんの顔があって、バッチリと目が合った。

マ「おう、グッモーニン」

「おはよう・・」

お互いにポカン。という効果音が似合うくらいに唖然としていて、私も寝起きの働かない頭を稼働させて挨拶を返すのが精一杯だった。
見つめ合ったまま動けずにいると、マサイくんはあからさまに目線を外して、私の首より下の方を指差した。

マ「Aちゃん、悪ぃ、手を・・」

指差した方へゆっくり視線をずらせば、思いっきりマサイくんの手を抱きしめていて、言いたくはないが、そこまで恵まれてない谷間にがっつりだった。マサイくんの手が。

「ああああ、ごめんなさい！本当にごめんなさい！」

マ「いや、平気平気、大丈夫」

そりゃあ温かいよね！温かいわけだわ！と脳内で動揺しながら飛び起きて、座椅子の端に正座して何度も謝ると、マサイくんは目線はそのままで、乾いた笑いを漏らしながら許してくれた。

モ「お取り込み中悪いけど、目は覚めた？」

「はぇ！あ！お陰様で！」

マサイくんに謝るのに必死で、テーブルを挟んで向かいにモトキくんがいる事には気付かず、肩が飛び上がった。

モ「敬語に戻ってるじゃん」

「ごめんね！結構爆睡してた？」

モ「いっても30分くらいだよ」

「・・・？」

何故だろうか、モトキくんの言動に例えようのない不安が過ぎる。直感でそう感じただけで、それ以上説明はつかないが、確かに何か違和感を感じた。

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ウツボです。
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マサイくんラッキースケベおめでとう('ω')