【Fischer's】お隣さんが騒がしい！2【モトキ】 (ページ12)

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重たい音をたてて閉まりきったドアを見つめていると、モトキくんが私の頭をそっと撫でた。

モ「すぐ戻ってくるよ」

根拠なんてどこにもないが、安心させるために言っているのだと何となく察しがついて、私も素直に頷く。

人がそばにいてくれる事で心に余裕が出来たのか、モトキくんにずっと抱きついていた事に、今更ながら気が付く。

「あ、ごめんね、私・・・？」

謝りつつ離れようと軽くモトキくんの身体を押し返したが、私の背中に回っていた腕に力がこもり、離れることが出来なかった。
疑問に思って見上げれば、心配そうな表情をしたモトキくんと目が合う。

モ「俺が嫌なら言ってくれていいけど、まだ震えてるでしょ」

「でも・・・っ」

迷惑がかかってしまうと伝えたかったが、モトキくんの優しさに一度は引っ込んでいた涙が再び滲み出す。

モ「もー、我慢しないー」

そう言いながら、私の頭をモトキくん自身の胸に軽い力で押し付けてくれる、我慢していた涙がまたポロポロと溢れ出しても、何も言わないでいてくれた。

それからすぐに玄関のドアが開いて、マサイくんが出てきた。

マ「中に誰も居なかったわ。あと窓割れてたから、窓のシャッター閉めといたから」

「マサイくん、ありがとう」

マ「怖かったよな、電話してきてえらいぞ」

真剣な顔だったマサイくんは私の顔を見て、また人懐っこい笑顔で頭を撫でてくれた。

マ「じゃあとりあえず俺んち行って落ち着こうや」

モ「だね」

「あ、待って！シルクくんは？今居ないの？」

モ「シルクは事務所行ってるし、今隣は誰もいないよ」

ということは、もう分かりきっていたがあれは誰かの仕業ではなかった。という事になる。
軽いショックで動けないでいると、モトキくんが私の背中を二、三度優しく叩いた。

モ「歩けそう？」

私は小さく頷いてモトキくんの後に続いて、マサイくんの家へと向かった。

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評価数も増えていて本当に本当にありがとうございます。

お一人お一人にお礼を言いたいくらい、嬉しいです。

新しいお話も二つほど浮かんでいますが、時間も足らず、このお話が終わってからのつもりです。
いつか皆様にお届け出来たら、と思いつつ頑張りますので、よろしくお願いします(；ω；)