【Fischer's】お隣さんが騒がしい！2【モトキ】 (ページ2)

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自動販売機で冷えた飲み物を買って、ポツンと街灯に照らされたベンチに二人で腰掛ける。

シ「仕事お疲れ！乾杯！」

「かんぱーい！」

アルミ缶同士が控えめにぶつかり、乾いた音が響く。
まだまだ蒸し暑い夜には冷たいジュースは最高と言っても過言ではない。

シ「っあ゛ー」

「おじさんくさい！」

自分の中ではいつも通りのつもりだったが、隣で笑い出したAちゃんにつられて俺も笑みが溢れる。

シ「実は聞きたいことがあってさ」

一頻り笑った後、穏やかな沈黙が流れ始めた時、やっと本題に入ることにした。Aちゃんは１つ返事をして、俺の次の言葉を待っていてくれる。

シ「引っ越してきてからどうかな？俺ら本当に煩いと思うし、その辺とか気になってて」

「前も少し話したかもだけど、煩いというより生活音の一部として安心させてもらってるかも」

シ「本当に？」

「うん、おかげでホームシックもないし。最近はンダホくんの笑い声は分かるようになったよ！」

嘘を言っているようにも見えないし、本心で言ってくれているようでホッとしたところで、自慢気に胸を張るAちゃんの発言に俺は思わず吹き出した。

シ「アイツ笑い声うっせぇからな！」

「凄くわかりやすいよ」

シ「じゃあ絡まれて迷惑とかは」

「ないない！！！すごく楽しいよ！？」

そこは俺の言葉を遮って慌てて否定して、ご飯会も一人で食べるよりみんなで食べた方が全然楽しいんだよと、一生懸命になって教えてくれる。

尚も一生懸命に楽しかった事を話してくれるAちゃんに、迷惑になっていないか、負担になってないかという不安は徐々に取り除かれていく。
これでもメンバーのリーダーだから、それなりには気を使っていた。

特に、数日前の話し合いがあってからはーーー