イナズマイレブン【一斉・ひとりかくれんぼ】１０−回想編−

＃２０７ 消し去り、“忘れた” ページ18

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春奈「そんな…」


壁山「わっ…“私”を殺す…？」


染岡「は…？」


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染岡は呆気な声を漏らし、
目を見開いた。


豪炎寺はぼんやり天井を眺め、
話を続けた。


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「Aは、何かにとり憑かれたように…“ひとりかくれんぼ”を考えて、実行した…」


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「兎の人形で…毎日、毎日毎日毎日毎日…」


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「お父さんの…遺体を見たと言っただろ？それを連想して…人形の私を抜きはじめた…」


「そして…代わりに米を詰めた」


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「まるで、“もう一人誰かとしてる”みたいに…かくれんぼをするんだ」


「“人形”とな…『貴方が隠れて、私が捜すの』って…」


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！


「全てはAの妄想だった」


「現実逃避をしたんだ、辛い現実から」


「完璧に病んだあいつは、人形を押し入れに隠して…見つけたら…人形を刺した…」


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染岡「そんな…あいつが…」


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「人形を“過去の自分”と置いた…」


「Aは父親の遺体をひっくり返した自分が憎かった…“死”を知らずに済んだと…」


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「だから、人形を刺して…“私”を殺す」


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「大体…Aが何も知らないような素振りをしてたのも全部……」


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「“本当に記憶が無かった”からだ…」


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染岡「そんな…！事がっ…！」


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「Aは隠れんぼの記憶を…毎回する度に…強制的に…“自分から望んで”」


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「消し去り、“忘れた”」


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