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Aside
「私はまだ此処でゆっくりするから、松本クンはそろそろ、帰宅するといい。新人が遅刻されたら、上司としての面子が崩れちゃうな。ほら、タクシー代をあげる。」
「あ、ありがとうございます。今日は楽しかったです。相葉さん、また来ます！」
「明日も頑張ってね〜 ♪ 」
松本君は大ちゃんに諭されるままにウチのBARから去って行った。
準備中の札に変え、二人きりの店内。
「捜査は順調なの？」
「確信的な証拠も出てきていませんから、順調では無いです。犯人の目星はついているんですけど、アリバイが完璧過ぎて崩せません。本人も否定してますし…。」
「法で裁けなかったら、やるの？」
「…出来るだけ、法で裁けるように頑張ります。」
大ちゃんは警察内部でしか知られていない都市伝説的存在、死神の張本人。
まぁ、元々、死神をやっていたのは俺で、二代目という感じで、大ちゃんに引き継がせたと言っても過言では無い。
法で裁けない悪人を神隠しの如く、消してしまう所業、それが死神。
死神事件は必ず警察組織が揉み消し、行方不明として片付けられる。
被害者の関係者からしたら、正義のヒーローかもしれない。
でも、加害者の関係者からしたら、悪役だ。
「法で裁けるなら、裁き、罪を償わせる。それが一番、正しいし、正攻法なんです。死神は決して許される事じゃない。例え、必要悪だとしても…。それに我々は法から、罪から逃れた悪人を狩る死神、出来れば、出番が無い方が良いんです。」
大ちゃんは水滴の伝う空のグラスを眺め、捜査資料を尻目に憂いていた。
「そんな悲しい顔しないの！」
「…悲しくなんか、ありません。死神の役割を引き継いだ事に後悔はしていません。あの日、罪から逃れた自分への戒めです。これは重い十字架を背負った少年への罰です。」
悲しいくせに…。
瞳が揺れてる…それを誤魔化すように仮面を貼り付けて、苦笑いに近い笑みを浮かべて、無理してる。
見ているこっちが辛いよ。
「…これでも食べて元気出して？」
「モンブランですね。」
「俺の手作り〜 ♪ 今日は試食だから、お代は免除ね！次、頼む時は払ってもらうけどね〜。」
「…ありがとうございます。」
「松本君、とっても良い人だね。それに頼れそう。」
「……そうですね。」
正義と悪なんて紙一重。
聴衆に流されて、その天秤のバランスが変わっていくんだ。
「松本君が、大ちゃんの友達になれるといいね。」
「……そうですね。」
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山風無限(プロフ) - ピーチさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！！凄く励みになります！もうすぐ移行するので、そちらでも宜しくお願いします！ (2018年1月8日 21時) (
レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ - 初めてまして！とっても面白いです(*^▽^*)これからも楽しみにしています(^^) (2018年1月8日 21時) (レス) id: 61c51a5765 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - みぃさん» コメントありがとうございます！色々な問題が残されたまま、ストーリーが展開していますが、後々、触れて回収していきます！個人的にはニノを早く出したいのですが…もう少しお待ち下さい！これからも作品を宜しくお願いします！ (2017年12月23日 15時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - そうなんですね！ 大野くんの過去に何があったのか、翔くんが死神としてどのように活躍するのか、も含めて、楽しみにしてます(*≧∀≦*) (2017年12月23日 13時) (レス) id: 4e40d0702b (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - みぃさん» コメントありがとうございます！その質問は来ると思ってました。ニノは後々、登場させるつもりです。山コンビに深く関わってくるポジションなのでお楽しみにして下さい。これからも作品を宜しくお願いします！ (2017年12月22日 6時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山風無限 | 作成日時：2017年11月19日 14時
