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数日後、瞳子が社長室に海を呼んだ。
「……さっき、槇谷元参事官の娘さんから連絡がありました」
「娘さんから?」
「槇谷元参事官の遺品から、手帳が見つかったそうなの。一四年間見つからなかった、お父様の黒い手帳よ」
瞳子の言葉に、海は息をのんだ。
祐基は稜雅の苔丸に水をやっていた。
Aと拓弥は出ていて、晃一とふたりだ。
「稜雅な……父親の会社におらんで」
晃一がぽつりと言った。
祐基は驚いて顔を上げる。
「調べた。動いとる形跡もない」
「……その話、瞳子さんには」
「まだ言うてへん。もう少し調べたいこともあるしな……」
晃一の言葉に、祐基は視線を落とし、苔丸をじっと見つめた。
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作者名:MaRU | 作成日時:2018年4月26日 0時