今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:20,195 hit
小｜中｜大
ページ ページ44
.
夕方、晃一は千崎と食事に行くために羽田空港にやってきた。
ロビーを歩いていると、由貴の姿がある。
「あれ？桐原さん？」
「あ……。職務中なんで話しかけないでください 」
由貴は相変わらずつれない態度だ。
来週ロシアの大統領が来日するから、警備の下見で来ているのだという。
由貴は、晃一こそ何をしているのだと尋ねた。
「実は今から、デートなんです」
そう言われて一瞬、戸惑った由貴に、「じゃあ」と晃一が背を向けて歩き出すと、千崎が近づいてきた。
ちょうど見回りをしていたのだと言う。
「あと少しで終わります。待っててもらってもいいですか」
「はい」
話しながら千崎は、ふたりの様子を気にしているふうな由貴のほうを見た。
しかし、懸念を振り払い、晃一にひとこと声をかけ、笑顔で仕事に戻る。
晃一はちらりと由貴のほうを見たが、由貴はいつもの凛とした表情で任務に戻っていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MaRU | 作成日時：2018年4月17日 16時
