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探偵社の扉が開く音がした。
海が期待に満ちた顔を上げると、
「……ども、ナポリピザです」
立っていたのはピザ屋の配達員だった。
「また出前ですか?うち頼んでないんですけど……でも大歓迎です!助かりました!たいへんお恥ずかしい話なんですけど、俺ここへ閉じ込められてしまって。そこの机の上に、携帯電話があるはずなんで、とってもらえませんか?社の者に来てもらえるよう、連絡しようと思いまして」
「……ちょっと待ってください」
ピザ屋は部屋の奥へ入っていった。
これで助かった。
海はホッと胸を撫で下ろしたのだが、ピザ屋はなかなか戻ってこない。
海が機材庫の中からのぞくと、ピザ屋は最初は携帯を探すふりをしていたが、次第に棚のファイル を開いたり机の引き出しを開けたり、置いてある鞄の中身を物色したりし始めた。
「ちょっと、何するんですか?おい、やめろっ!」
海は叫んだが、ピザ屋は表情を変えず探偵社内を荒らし続けた。
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作者名:MaRU | 作成日時:2018年4月17日 16時