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不器用.26 ページ26

貴「邪魔…かぁ…」
邪魔、って言われたのは初めて

その瞬間に思った
今日はきっと食べてもらえない、って

春くんがお風呂に入ってる間に
寝てしまおうか、なんて

最低なことを考えて思いとどまった
そんなことしたら余計に距離ができちゃう

一昨日優しかったのはどうしてだろう…
ただの気まぐれだったのかな…

リビングに戻って
ラップのかけてあるお皿を冷蔵庫にしまう

もし食べる、って言われたときは温めたらいい
それくらい何ともない

春くんが私のご飯を食べてくれると言うなら
いくらでも温める

そうしているうちに春くんがリビングに来た
貴「あ、春千夜さん。お夕飯はどうしますか?」

三途「いらねぇよ。マジ喋りかけんな」
冷たい言葉に心臓が嫌な音を立てた

…泣いたら、だめ…
唇を噛んで堪える

三途「灰谷兄と歩いてたんだろ?楽しそうにしてたらしいな。クソビッチが」

貴「…っ、!」
ビッチ…

…私は、春くんだけなんだけどなぁ…
そう思ったら涙がこぼれた

あぁ、どうしよう…
泣いてしまった…

貴「ごめんなさ…目にゴミが入っただけなので、、灰谷さん、は……何でもないです、ごめんなさい…」

三途「……っ」
蘭さんとは何も無い

ただ春くんの話をしてくれただけ
そう弁解しようとして、やめた

私の言い訳なんて聞きたくないだろうから
それに、春くんの話を聞いてたなんで言ったら

気持ち悪いと思われる
だから口を閉じた

貴「ごめんなさい…今日は、もう寝ますね…おやすみなさい、春千夜さん」

泣いてる女なんて面倒臭いだけだ
春くんの迷惑だから逃げた

貴「大好きなんだけどなぁ…」
震える声で呟いた

いつも、いつも、春くんのことばかりなのに…
春くんにビッチなんて言われるなら

蘭さんの誘いなんて断ればよかった
家にいればよかった…

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咲良(プロフ) - Yさんさん» 何回も読んでいただけていることに感激です……嬉しいコメントありがとうございます! (1月1日 17時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
Yさん(プロフ) - ホンマにこれって何回読んでも神すぎて好きです♡不朽の名作ってやつ!?好きーっ♡ (12月29日 22時) (レス) @page41 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なるせさん» ありがとうございます!場地さん最後になっちゃいました…他の作品が完結したらすぐ書き始めるのでお待ちください…! (2021年12月17日 0時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ - んんんん好きです!!んと場地さんのが見たいです!!順番最初だと嬉しいなあ、、!? (2021年12月16日 22時) (レス) @page37 id: 875c8ad43b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おふとんさん» ありがとうございます!勢いがすごい!笑 (2021年12月12日 23時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山口咲良 | 作成日時:2021年11月12日 17時

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