169本のロマネとストラディバリウス ページ48
「何ですか？暇なんですか？暇なんですね？？」
松田「いや、暇じゃねぇけどさ…」
「なら帰ってください」
松田「んだよせっかく来てやったってのに」
「いや頼んでないんですが？？？？」
結局優しい優しい私は田中くんに向かってにこやかにガンを飛ばしたあと、この暇で暇でしょうがないらしい警察官のお相手をしてさしあげに店にやって来た。
まあでも田中くんは引き続き店番をしていて、後々二人は家に上がらせたからあんま関係ないけどね。
案の定そこにいたのは松田さんと萩原さんで、どうやらまじで暇らしい。
ねぇまじでこの国っていうかこの世界の警察ほんとに大丈夫なの？？？？？？
いつか世界一治安の悪い都市って紹介されそうで怖いよ(白目)
萩原「やっほーAちゃん！元気してた？」
「たった今元気じゃなくなったよ」
松田「てか意外と家何もねーんだな。こんなに広いのに」
「勝手に人ん家物色しないでくれます！？」
好き勝手にしやがるガキのような彼らに頭を抱えつつ、とりあえずお茶を用意して座らせることにした。
「んで、なんの用があって来たんですか」
松田「んなの決まってるだろ。明日の護衛任務についての確認だよ」
「それ本気だったんですか？言っときますけど、別に何も特別なことはありませんからね？」
萩原「上にも護衛したい人がいるって話は通してるから、大丈夫だよ」
「上も上なんだよなぁ」
どうやら私が何を言おうが護衛は必須でしてくれやがるらしいので、もうこうなったら任せることにしよう。
で、こっからが私にとっての本題だ。
「あの、お二人とも」
松田「あ？なんだ？」
萩原「デートのお誘いなら大歓迎だよ」
「一生ないね。……会わせたい人がいるんです」
萩原「会わせたい人？」
「はい。……ひろ、でてきても大丈夫ですよ」
そう口にした瞬間、二人は顔色を変えて勢いよく立ち上がる。
松田「え、ひろ…？ひろ、って、まさか……」
萩原「その呼び名、もしかして……」
諸伏「……やあ、久しぶり。…二人とも……」
そして物陰から出てきたひろを見て、呼吸を忘れたかのような表情で彼を見詰める。
まるで時間が止まっているかのような静寂が、この何の変哲もないリビングを支配していた。
彼らにとっては死んだはずの人間が何事もなかったかのように手を振りながら挨拶をしてくるのだから、そうなって当たり前だろう。
私だってこんな何でもない日に知らせたくはなかったけど、まあ…ね。
170本のロマネとストラディバリウス→←168本のロマネとストラディバリウス
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2459人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sz , - GLも最高ですよ（）。キール落ちとか！ベルモット落ちとか！？(( (3月9日 22時) (
レス) id: 85bce2a159 (このIDを非表示/違反報告)
とらべらー(プロフ) - 綾小路きよまろって…きみまろみたい笑シリーズの更新頑張ってください！！ (1月14日 15時) (レス) @page39 id: 5945bfc123 (このIDを非表示/違反報告)
なる(プロフ) - ロマネバンザーイ！！！いつも楽しく読ませて頂いております！これから益々寒くなりますのでご自愛ください！いつも応援してます！ (2022年11月25日 19時) (レス) @page50 id: 285e4df361 (このIDを非表示/違反報告)
ごーやちゃんぷる(プロフ) - いつもコソコソ見ていました！作者様のお話最高です！！いつも応援してます！またゆっくりでも更新してくれるだけで神なので！これからも頑張ってください！！💕 (2022年11月25日 17時) (レス) @page50 id: 83514816a4 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 煕流さん» うわぁああ！！ありがとうございます！！あと、第5弾……期待しちゃっていいですか☺️ (2022年11月25日 1時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：煕流 | 作成日時：2020年5月6日 11時
