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「遊び相手なんて…Aちゃんをそんな風に扱うな…!!」
その力強く握られた拳は怒りの感情か、それとも狂った独占欲か。
「Aちゃんは遊び相手なんて嫌がるに決まってる…Aちゃんは僕が守る…」
「ふーん、じゃあ確かめてみる?」
怒りで震える相手とは違い、ずっと変わらない余裕な表情のうらたさん。
確かめる、ってなにを__
ちゅ、という軽いリップ音
頬に残る、熱い感触
『………え!?』
「嫌がってるように見えるか?」
「お、お前……」
「こんなに顔真っ赤にして喜んでんじゃん」
あまりに突然すぎる出来事に頭が真っ白になって、腰にまわされた彼の手がさらに私の胸を苦しませる。
「……お前、俺のこと好きだろ?」
こんな人、好きになるわけない
遊び相手なんて、そんなくだらないもの
うらたさんのことなんて、早く忘れたい
それは自分についた大きな嘘だった。
「……すき、です」
「ふっ、ゲームセット」
九条という男はうらたさんを睨みつけ、講義室を去った。
『う、うらたさん……私、遊び相手になっ__』
「遊び相手とかもうどうでもいい」
『え?』
「お前は俺のもん、それだけ」
そう告げて私に背を向けたのはいつもの余裕な彼ではなくて、耳まで赤く染まった初めてみる彼。
__この日から、"うらたさんが遊び人ではなくなった"という噂が学校中で流れるようになった。
「うらたん、前言ってた可愛い子どうなった〜?」
「そや!俺会えるの楽しみにしててん!」
「あ〜……悪いけどお前らには会わせる気ねぇから」
「え!?なんでやねん連れてきてや」
「あと俺もう遊び相手とかやめるわ」
「「「は!?」」」
その言葉で全てを察した3人は、照れ隠しをする彼にそのあとずっと質問攻めをしたそう。
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松野かほ(プロフ) - センラ先生好きだけど…坂田くん…うぅ……頑張って坂田くん… (2020年8月11日 17時) (レス) id: 845a75d25b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうは - まーかーさん» コメントありがとうございます!センラさんの大人な感じ好きなんです…! (2020年8月10日 17時) (レス) id: 5abfe30b19 (このIDを非表示/違反報告)
まーかー(プロフ) - センラ先生がめっちゃ格好いいです...! (2020年8月9日 20時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうは - かんあさん» そう言っていただけてとても嬉しいです!ありがとうございます頑張りますー! (2020年8月8日 22時) (レス) id: efd2920303 (このIDを非表示/違反報告)
かんあ - 志麻さんのストーカーの話めちゃめちゃ好きです!これからも頑張ってください! (2020年8月7日 14時) (レス) id: fba64eca5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうは | 作成日時:2020年7月19日 21時