ほんと、不器用だなぁ【USSS】

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なぜか不機嫌そうに早足で歩くまーしぃを追いかけ、おい、と肩を殴る。



「なんやねん」


「なんであんな態度とるんだよ」


「面倒くさいねん、あぁいうの」



女子に呼び出されては告白され、その度にイライラしているまーしぃの姿はもう見飽きた。



「アイツら俺がちょーっと優しくしたからってすぐ好きになんねん」


「じゃあ最初から優しくなんてしなけりゃいいじゃん」


「……困ってたら助けたくなるやろ」




狙った優しさではなく、こういう素で優しいところがみんなを虜にするんだろうな〜と思う。




「Aちゃんもその虜になった一人か」


「……アイツが一番面倒くさい」


「まーしぃのこと好き好きでたまんねぇんだろうな〜いいな〜」


「なにがええねん、あんなストーカーの」


「酷い態度とられても毎日好きって伝えにくる純粋なところとか、恥ずかしそうに顔真っ赤にするところとか…ちょー可愛くね？」




少し考えて、さぁ？と低く呟いたその横顔は何か言いたそうだったが、深くは聞かないでおいた。





「そんなに面倒くさいならもう来るなって言えばいいのに」


「アイツは何言ってもムダやろ、どうせずっとストーカーされるわ」


「なんで？Aちゃん従順そうだし、まーしぃがやめろって言ったら素直に従うでしょ」


「……だといいけど」





まーしぃは面白くて優しくて、容姿も完璧で。

だけどただひとつ、欠点があるとしたら…







「素直じゃねぇんだよなぁ…」









「ん？なんか言うた？」




「いや、別に」

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