#不器用な藤井くん(2)

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重「ごめんな」

『え？』






席について、バツの悪そうに

そういった。






重「いても立ってもいられんくなって」

『ありがとう。助かった笑』

重「よし、食べよう」






あのまま大毅が連れ去ってくれなかったら

どうなっていたかわからない。






重「どれしよう」

『いちごかなぁ』

重「や、バナナやろ」

『いちごやって』

重「もう、じゃあ、二つ頼むか笑」






左上にエクボが出来る、

その笑顔がまぶしすぎて、

つられて笑う。






『大毅の奢りね』

重「は？」

『誘ったんそっちやん』

重「A、カラオケ嫌言うてたやん」

『だって大毅上手いねんもん…』






ただただ本音を言っただけだったのに。






重「そんな、急に素直なんなや…」






真っ赤になるから、

ついついいじってしまう。






『…照れてるん？』

重「うっさい」

『照れてんねや笑』

重「照れてへん！」






側から見たら、

恋人同士に見えるんやろか、


なんて、爆弾発言を

大毅がするまでは。






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