私達は付き合っています。【うらたぬき】

めでたしめでたし ページ32

貴女side








イルミネーションは休まず光り続けているし、手は繋いだままだ



この時間がずっと続けばいいのにって思うのは私だけかな



もしお互い違う大学とかだったら私達自然消滅しちゃうのかな




色々な思いが駆け巡るなか、うらたが言った





浦｢俺さ、どうしてもなりたいのがあんだよね｣


貴｢おっ？夢？どんなの？｣


浦｢え？言っていいの？｣


貴｢言ってよ。私が気になる｣





そっか。とうらたは小さく言うとずいっと顔を近づけてきた


突然の事にすぐ顔が赤くなる



そして私の目をしっかり見つめて真剣に言う









浦｢Aの旦那になりたい。｣









その言葉を理解するのにいくつかかっただろうか


私はしばらく突っ立ったままでいた






貴｢は、はあ？！ほ、本気で言ってんの？！｣




うらたは呆れ混じりにため息をつくとめんどくさそうに口を開いた



浦｢本気だよ。っていうかAに拒否権ないから。

進む道が違えど俺は絶対お前を見つける｣







拒否権ないって……

言ってる事がむちゃくちゃだ。





ああ、もう。







貴｢しょうがないな！私しかうらたに合わせられないもんね！｣


浦｢こっちのセリフだし。ちゃんと待ってろよばか｣


貴｢すぐ悪口言うとこ嫌い。あほ｣


浦｢流されるのほんと嫌い｣







顔を見合わせ同時にぷっと吹き出す






貴｢……じゃあ約束したからね｣



浦｢……おう。約束破んなよ｣









イルミネーションが私達をいつまでも照らす



空はもう暗くなっていつもより夜景が綺麗に見えた







──── ねぇ、うらた


私、これからがとっても楽しみだよ





嫌いで大好きな君と居られる未来がある限り









END.

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←周りから見たらただのリア充

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す