４８話 ページ49
夜、屋上
ツ「麻生さん！！」
南「何よ！何なのよ！なんでここまで…！」
ツ「なんか様子が変だった気がしたから…。」
南「私が自分で死ぬって？？そんなわけないでしょ！…来ないで！
誰に命令されたのかは明白だけど、これ以上近づいたらほんとに飛び降りるから！」
美「心配してんだよ、南のこと。私も夏樹だって。」
南「あんた達に心配される私じゃない！私から離れていったくせに！
私は自分の立ち位置を確認してただけ。私が１番上にいるって。なのに…何なのよ。
なんでこんな訳のわからない奴に私の縄張りを荒らされなきゃならないのよ。」
ツ「私…縄張りとかよくわかんない…。」
南「じゃあ、あんたにとっては何なのよ？？辛いだけの場所。そうじゃなかったの？？
大体、誰があんたを生徒会長にしたの思ってるのよ。私よ！私があんたを…！」
ツ「もし私が縄張りを荒らしてるって言うなら謝る。だけど、麻生さんにとって学校って
そんなものなの？？誰かのものとか、誰かが上に立ってるとか。私、縄張りとかよく
わかんないけど、そんなのなんか悲しい。」
南はプラチナリングを捨て、屋上から去って行った。
−−−−−
美「南の家ね。おっきい鏡があるの。あそこの家、親が音楽家で世界中飛び回ってて、
滅多に家に帰ってこないの。お手伝いさんが言ってた。南のお気に入りは昔から鏡だったって。
きっと親から愛情をもらえなかったからどれだけ愛情を注いでもいっぱいにならないんだ。
穴の開いたティ‐カップみたいに。」
ツ「…」
美「だからね。南のこと助けてあげて？？」
ツ「…うん！」
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作者名：嵐Love | 作成日時：2016年12月8日 14時
