13 ページ13
北斗とふたりで球技大会の反省をまとめていたときのこと。
北「先輩が全体をまとめる姿すごいかっこよかったです。生徒会募集がもっと遅かったら先輩目当て殺到でしたよ、きっと。」
そんな活躍をした覚えは全くないが、北斗にはそう見えたらしい。
北「そういえば先輩はなんで推薦受け入れたんですか？」
高「今の会長が俺のいとこでさ、面接をバックレようとしてたら追いかけ回された。」
身震いする俺を見て北斗が苦笑いを浮かべる。
高「北斗は？なんで大我に憧れてるの？」
北「小学生の頃助けてもらったんです。元子役で、俺。」
このルックスと放たれる微かなオーラはその時の名残なのかと納得する。
北「やりたいって望んだ記憶もない芝居のことで怒られて、辛くて泣いてたら京本先輩が
「嫌ならやめればいいよ。泣くほど頑張ったならもう十分だよ。」
って、唯一俺を肯定してくれました。
そのドラマでやめちゃうんですけどね。人柄に惚れたんです。先輩は忘れてると思いますけど。」
幼くしてその言葉を発した大我の経験値の高さに感心する。
もうクソなんてつけられないな。
北「俺、京本先輩についていくって決めてるんです！その為に八百長、、あっ、、、。」
高「知ってるよ。どんな手を使ったの？」
しれっと目を逸らす北斗の肩をガシッと掴む。
北「SNSで北斗七星の写真アップして、
「俺の運気をアップさせるキーパーソンのヒントらしい！もし２週間以内に出会えたら俺のオフショットみんなに見せちゃうよ！」
ってコメントを残しました。京本先輩が、、、。」
黒い空が黒髪で北斗七星が北斗に結びつくのか。
恐るべし、京本大我。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 505人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：久遠さん
| 作成日時：2020年5月24日 3時
