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強引にそのまま引っ張られ、A棟の教室の中まで引きずられる。
高「俺、仕事あるんだけど。」
ジ「すみません、だって北斗ばっかりだから。」
申し訳なさそうに口を尖らす。
何をいじけてるんだ？
ジ「先輩の１番の後輩になりたいんです！」
高「なんで？」
ジ「それは、、、」
高「急にモジモジすんなよ、気持ち悪い。」
ジ「あ、憧れなんです。だから、です、、、」
歯切れ悪っ！
高「ふーん、じゃあ俺戻らなきゃだから。」
ジ「ちょっと待ってください！」
ダンッ
ジェシーが慌てて、ぶつかった机が倒れる。
「誰かいるのか〜！？」
A棟の体育館も使用しているから、防犯で見回りがいるのを忘れていた。
高「ヤバい、ジェシー隠れないと！」
ジ「先輩こっちです！」
机をもとに戻していた俺を、掃除ロッカーにジェシーが引き込む。
男ふたりにこの狭さは正直辛い。
ジ「先輩もっとくっついて！閉まりません！」
グイッと腰を寄せられ、ジェシーの胸に収まる。
ジェシーの爽やかな匂いが鼻を掠めて、どこかこそばゆい。
高「ねぇ、もう行った？」
ジ「まだいます。」
俺はいいが彼の鼻がもたないから早くしてほしい。
あいにく俺は汗臭い。
高「まだいるの？」
ジ「いますね〜」
A棟だからしつこくチェックしているのだろうか。
にしても長い気がする。
高「本当にいる？」
顔の位置をズラしてジェシーの様子をうかがう。
ジ「増えたかも。」
すごいニヤけてるんだけど。これいないだろ。
高「嘘つき。」
バンッ
体でロッカーを開けて飛び出す。
ほら、いない。キッとジェシーを睨む。
ジ「えへへ。」
高「何がえへへ。だバカ！」
１発肩を叩いて教室を出た。
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作者名：久遠さん
| 作成日時：2020年5月24日 3時
