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松村

松「いやぁ、すみません笑。よく声をかけられるので。」

取り繕い用の笑顔を見せて謝ると、いえいえ。と笑って許した男。少し話してから去っていった。

松「誰、あいつ。」

京「、、、」

松「ここで暴れる気か？何言われたか知らないけど、気にしない方がいい。」

チラリと見ると呼吸が上がっていて頬が痙攣していた。

京「あのクソ親父。死ね、死ね。」

松「、、、田中か？何か言われた？」

京「俺らだけなのに、、俺と樹だけの、、なのに、なのに！」

目の色を変えて凶暴化しそうな京本の手を無理矢理引いて路地裏に隠れる。

京「あの男、絶対殺す！言いふらした奴も殺してやる！愚民は勝手に知った気になってればいい！はぁ、はぁ、、。」

京本の技量を越え始めた感情を見て彼の口を塞ぐ。

松「321眠れ。」

京「うぅ、、！」

松「眠れ！」

ストンと落ちた体を支えた。

全く、知られたくないなら話さなきゃいいものを。

独占をひけらかしたい気持ちに勝てないのだと知っているけれど、扱いきれない。

京本(姫)を守るのも俺(王)の役割だから見放しはしない。

でもせっかくなら姫は高地が良かったと今でも思う。

俺だけは生きてるって信じてる。

お前の気持ちだって理解してるつもりだよ。

お互い相手が違うよな、京本。