True ⅩⅩⅩⅩⅩⅩ (ページ16)

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ジェシー

部屋から泣き叫ぶ声がする。喉がはち切れてしまいそうなほど必死な声。

俺は息を切らすほど走って声がする部屋に飛び入った。

「ママァー！！！あー！！やだ！！」

ジ「樹！！っ、、！！！」

目に入ってきたのは床に崩れ落ちて泣き叫ぶ小学生の樹と首を吊っている奥さまの姿だった。

ジ「見ちゃダメだ。いけない。」

田「嫌だ！！あぁ！ママ！！」

ジ「樹！！」

後ろから抱き締めるように目を塞ぐ。暴れまわる樹を無理矢理抱き上げて部屋の外に出した。

鍵を閉めて奥さまを下ろす。脈はすでに失っていた。

ジ「奥さま、、、どうして。」

体調を崩しやすくて樹と共に世話をすることが多かった。愛情のある方で、家族はもちろん会社の人間や自分さえも愛してくださっていた。

温度のない体を抱き締めて嗚咽を漏らす。

あなたに尽くしてきたというのに、どうして俺は何も気づけなかったのでしょう。

なぜ教えてくれなかったのでしょう。

ジ「申し訳ありません。」

ふと床を見ると白い紙が目に入った。

中には彼女の字で会社と樹を俺に託す内容が書かれていた。

ジ「かしこまりました。」

彼女の遺体をそっと床に横たわらせる。

あなたがそう言うのなら。

部屋を出て蹲って泣きじゃくる樹を抱き締めた。