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森本

京「最近どこに行ってるの？」

田「大した用じゃない。きょもがついてくる事ないよ。」

どこかへ行こうとする樹の腕を掴んで離さないきょも。

その必死な顔が気にくわない。樹のその困った顔も。

京「樹！他の姫がいるの？俺の事捨てる？」

この言葉も自分の地位の為じゃないから嫌い。

本気で樹のそばから離れたくないんだ。

田「そうじゃない。俺の姫はきょもだけだよ。」

チラリと樹に見られて背を向ける。

京「ん、、、もう1回。」

田「そんな不安になることない。」

京「あ、、ふぁ、、。」

キスをされて甘い声を出すきょも。一体、腰砕けの彼を支えるのは誰だと思っているのか。

ふたりの間に世俗的な愛情はない。あるのは崇拝だ。
　
だから気味が悪い。嫌い。

田「じゃあ行ってくる。」

京「いってらっしゃい。」

ほら、あなたは床に座ってる。

ーーーーーー
田中

ジェシーが運転する車内。

田「まだ掴めないの？」

ジ「はい。もしかしたら、、」

田「それ以上言わなくて良い。」

車内にはどことなく緊張感が漂っていた。お互い、頭はせわしなく回転しているのだろう。

田「そろそろ動こうか。説得は俺に任せて。」

ジ「では場所を手配します。」