True ⅩⅩⅩⅩⅩⅩ (ページ2)

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田中

田「これが、親父なんですか？死因は？」

「残念ですが、そこまでの特定に至ることは出来ませんでした。」

田「そうですか、、、。殺し、なんでしょうか。」

「遺体の発見場所を考えると、遺棄された可能性も十分あります。」

骨を見せられて、自分の父親かどうかなんて全くわからなかった。

でもプロからそう言われれば納得できる自分がいた。

田「捜査はしなくて結構です。必要な書類などあればこのジェシーに渡して下さい。俺は次の仕事がありますので。」

昔から世話になっているジェシーに任せて勝手に部屋を出た。

廊下で若い刑事とすれ違う。

「あの！もうお帰りになられるんですか？」

田「はい。暇ではないので。」
　
「自分の父親ですよね？」

どこか試されているような問いにnoを突きつける。

若い刑事は冷えた目を俺に向けた。

「やっぱり、あなたは冷たい。」

田「俺の何を知ってるんですか？刑事さん。」

嫌みったらしく刑事さんと呼ぶと、分かりやすく顔をしかめる。

変わっていない表情にクスリと笑った。

「重造がいなくなって1番得したのは誰だと思いますか？」
　
田「俺、ですかね。金という点においては。では失礼します。」

俺の靴音だけが響く。

そうやって睨まれようとも俺は構わない。
　