推しに認知、されました。

推しに認知、されました。　sm 1 ページ5

夢主side
高3設定です🙇♀🙇♀🙇♀


受験生になる私。
そろそろ勉強しなきゃなあ、と居心地のいい場所を探していたところ、散々探して3週間前にカフェ付きの図書館を最寄駅近くに見つけた。
ここには資料、スペース、食が揃っており、何をとっても不備がない私にとって完璧な空間だった。
今日もいつもと変わらずカフェに寄り可愛げのないブラックを注文する。
そしていつもと変わらず同じ席に座り、借りていた資料を開き勉強を始める。

3時間くらい経っただろうか。
勉強が一区切り付いたところで先日ネットニュースでみた新刊の本が気になっていたことを思い出し、気分転換も兼ねて探しに行くことにした。
新刊なので特設コーナーが設置されていたが、その前には眉間に皺を寄せたちょっと、いやかなり怖い男性がいた。声をかけるのも躊躇ったけど、どうしてもほしかったので、怒られるのを覚悟で話しかけた。

A「お読みされてるところすみません、前いいですか？」

「あぁ、すみません。邪魔でしたね。」

ちゃんと話してくれる良い人らしい。
ただ、とっても怖い。

「どうしてこの本を？難しいと思うけど。」

A「小さい頃から親に勧められてこの作者の本ばかり読んでて難易度には慣れてるんです。」

「いいですよね。」

ん、？え、あれ。この人なんか見た(聞いた)ことがあるんだけど、

A「え、すみません。あれ、人違いじゃなかったら」

「あー。はい。そうです、見てくれてる人だったんだ。大丈夫です。気にしないで。」

A「え、でもっ。」

「ほんとに。大丈夫なんで。それより、学生さん？」

A「えっと、高校生です。」

「勉強か。偉いな。」

A「受験生なんで一応笑」

「課題とかある？」

A「え、あ、あります。でも、よくわかんなくって」

「教えてあげる。席どこ？」





勉強中は全く内容入ってこなかったけど。
推しに認知、されました。




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