12話 ページ14
その後は自然に足が動いていて、保健室に向かって走っていた。
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その日は学校で昼休みを過ごさずに家に帰ってきた。
体温も高熱で、「倒れていてもおかしくなかった」と保健室の先生に言われ、危なかった。
「ちゃんと友達、居るんじゃん」
1人だけの家でポツリと小さな声で呟く。
1人で少しずつ食べるいつもの弁当。
これを今頃学校で3人で食べていたはずなんだよなぁ
別に、嫉妬じゃない。
血の繋がっている兄の葛葉に、嫉妬なんかする訳ない。
ただ
ただ、友達出来てるんじゃんって。
私は今でもクラスに馴染めていなくて、いつもC組の葛葉と叶くんと一緒。
私に昼休みを一緒に過ごす友達が居ないから、2人には"付き合ってもらって"いた。
友達がいっぱい出来てるなら私に言えば良かったのに。
私なんか断って同じクラスの子達と弁当食べてれば良かったのに。
別にこれくらいで病むわけじゃない。
そんなことも言えないほど、私は葛葉の信用出来るような存在になれていなかったのかなって。
お弁当を食べ終え、1人キッチンへ足を運んだ。
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ガチャ
玄関の扉が開く音が聞こえた、午後4時過ぎ。
なんだか帰りが早いなぁ
コンコン
部屋のドアがノックされる。
『どーぞ』
葛「Aへーき?」
『うん、大丈夫』
葛「熱は?」
『さっきよりは下がってるかな』
葛「何か必要なものある?」
『ふっ』
なんだかいつもより優しいねぇw
葛「…なに笑ってんの……」
かわいいかよ。
『特にないから大丈夫。気使わせてごめんね』
葛「別に。気使ってなんかないし」
『ありがと〜』
自然に話を出す。
『葛葉、C組の子と仲良くなれてるね』
葛葉に友達が出来るっていうのは今まであまり無かった事だから私も嬉しく感じるんだけどねぇ
葛「別に…」
なんだか照れているみたい。
女子と仲良くするって男子に取っては恥ずかしい事なのかなぁ
『良かった。これからお弁当食べるのC組の子達と一緒でいいんだよ?私と食べなくても』
葛葉はちょっぴり驚いたような顔を見せてから
「…俺は自分の意志でAと叶と居るだけだから」
柔らかい表情でそう言い部屋から出て行った葛葉。
…へ???
っ優しいんだから、葛葉は。
嬉しいなぁ。
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ぶどう糖。(プロフ) - 申し訳ございません。占いツクール上のルールを守れていませんでした。ルールを一読することを忘れないように心掛けます。オリジナルフラグは今外しました。ご忠告ありがとうございます。今後このような失態がないようにきをつけていきます。 (2020年5月20日 14時) (レス) id: 5f09e5f6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めにゅ | 作成日時:2020年5月20日 11時