私の王子様 【片寄涼太】-４-

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片寄「これ着ておきな」

そう言い私に自分の来ていたコートを着せてくれる。


何時間も川の中にいたし、車の中は暖かかったので、外に長時間居るには寒すぎる格好をしていた私にはとても有難かった。


片寄「とりあえず帰ろ、玲於も心配してるだろうし」

『あ、でもっ！』



解決したような感じだけど、肝心なネックレスがまだ見つかってない。

さすがに川に落ちました、はいそうですか、で諦めきれない。


まだもう少し先の方も探してみなきゃ、


片寄「ネックレス、捨てられたんでしょ？」

『なんでそれっ』

片寄「玲於が全部聞いたって、嫌がらせのことだって。それに、」

『それに？』

片寄「…や、これは今はまだいいよ。とりあえず今日は帰ろう。これ以上ここにいたらA、さすがに風邪引く」


ね、と言い私の顔を覗き込んでくる涼太くん。

私が涼太くんに弱いの分かってて玲於くんも、涼太くんに来させたのかな、


確かに今風邪引いたら困るし、何よりこのまま残るって言ったら涼太くんも絶対つき合せることになる。


また明日、仕事が終わったら来よう。

探そう。

川底に落ちてるかもしれない、自己満足でもいいから見つけなきゃ。



『帰ります、』

片寄「うん、おいで」


そう言い私に手を差し出す涼太くん。

少し戸惑ったが、優しさに甘えることにしてその手に手を伸ばすと、微笑んで私の手を握ってくれる。


本当に大好き、有難う涼太くん。


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