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#佐野
奈々子さんとの話を振り返って、反省して。
楽屋を出ると、奈々子さんに加えて隼の姿があった。
小森「…………何でもないよ(笑)」
佐野「そっか。」
小森「ただ、奈々子が泣いてただけ。」
隼の顔は異常に怖かった。
だだって、奈々子さんを泣かせたのは間違いなく俺だから。
先にレッスンに戻ると言って逃げ出した。
小森「俺は玲於だから手を引いたんだ。」
隣に来た隼が言う。
小森「玲於のことは大切な仲間だと思ってる。それはこれからもずっと変わらない。でも、自分のことをすきな人を、何より自分のすきな人をあんな風に泣かせるやつに、俺は奈々子を任せられない。」
佐野「…………ごめん。」
隼の言っていることは正論で。
でも唯一気付いていなかったのは、奈々子さんが俺のことを意識してくれていたってこと。
隼は分かってたんだな。
俺は自分のことを想ってくれている奈々子さんのことを傷付けた。
ガチャ
小森「遅くなりました〜!すみません!」
隼はもういつもの調子に戻ってる。
いや、戻ろうとしてくれている。
数原「もう始まんぞ〜。」
白濱「マジでお前ら遅ぇよ(笑)」
片寄「最年少組じゃん(笑)」
その日一日、俺はなんだか隼の顔を見ることができなかった。
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作者名:bubu | 作成日時:2018年6月6日 17時