塩と砂糖の見分け方。 (ページ35)

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＃片寄

片寄「奈々子さんはさ、誰のことがすきなの？」

奈々子「え？何、急に(笑)」

俺って案外周りが見えてんのよ(笑)

前々からなんとなく疑わしかったけれど、奈々子さんが倒れたときの玲於の慌てようったら。

もうみんなが気付くレベル。

それを見て切なそうな顔をした人にも、俺はちゃんと気付いてる。

片寄「玲於は確かにかっこいいし、塩メンとか言われつつすっげぇ優しいところあったり。……惹かれる気持ちはさ、すごい分かるよ。」

奈々子「うん。」

片寄「でもさ、奈々子さんのことをいつも支えてる人がいることを忘れないで。」

奈々子「支えてる人って？」

片寄「うーん。……それは自分で気付かないとね。」

隼はきっと、俺たちが奈々子さんに出会うずっと前から、奈々子さんのことがすきだったんだよね。

それでも忙しくて会えなくなって、それでも忘れることができなくて。

玲於も隼も、二人とも大切なメンバーだし、どっちがいいとかはいいたくないけど。

俺は、敵わないと思っても片思いし続けていた隼の味方かな。

こうして再会できたんだし、うまくいって欲しいって思うよ。

奈々子「……みんなのうちの誰かを、すきになってもいいと思う？」

片寄「何が問題？(笑)……それに、すきになったものはしょうがないっしょ。」

玲於だけじゃなくて、ちゃんと隼のことも見てあげてね。