塩と砂糖の見分け方。 (ページ34)

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＃奈々子

目を覚ますと楽屋の隣の休憩室。

ベッドの上で横になっていた。

小森「あ、気が付いた。」

奈々子「……隼。」

小森「お前さ、具合悪いんならちゃんと言えって。」

奈々子「……撮影は？」

小森「最初にそれ気にすんの？(笑)終わったよ。ちょっと様子見に来たんだけど、ちょうど起きたな。」

思ってたよりも熱があったみたいで、立ちっぱなしだったこととか、現場の熱気だとか、そんなこんなで倒れてしまった。

奈々子「迷惑かけてごめんね。」

小森「無理すんなよ。…………玲於だよ。」

奈々子「……玲於くん？」

小森「そう。奈々子のことここまで運んでくれたのは玲於。」

そういえば、玲於くんの声が聞こえたんだ。

小森「スタッフさんに任せて撮影戻ろうってなったのに、いいから運ばせてくれって。すきなんじゃん？玲於にそう聞かれたんだろ？」

奈々子「……。」

小森「あ～、ごめん(笑)俺の口から言うことじゃないよな。」

やっぱり隼は悲しそうに笑った。

片寄「隼～。……あ！奈々子さん起きてたんだ。」

奈々子「うん、迷惑かけてごめんね。」

片寄「ううん、迷惑じゃないよ。案外元気そうでよかった。」

小森「俺に何か用だった？」

片寄「あ、スタッフさんが探してて。」

隼は楽屋へと戻っていき、涼太くんと二人になってしまった。