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夏休みも明けて本格的に学校が再開し、1ヶ月なんてあっという間に過ぎていった。
ぼーっと、ただなんとなく生きていると、時の流れは早いことに気づく。
私だけ置いてきぼりにされてるみたい
何も変わらない毎日をダラダラと同じことの繰り返しで過ごしていたある日の放課後、
帰り支度をしているところにクラスが隣のしげが私の席までやってきた。
「A！久々に一緒帰ろうや！」
中学から親友のしげは一緒にいても気を遣わないし、異性ながらも一番気が許せる相手かもしれない。
勿論二つ返事で一緒に学校を出た。
自転車通学のしげは自転車に乗らず、並んで隣を歩いてくれる。
カゴに鞄を入れていいと言うので入れさせてもらった。
それなのに自分の鞄は肩に下げたままだから、本当にしげは優しいんだと昔から思う。
「Aの推薦入試、もうすぐやったよなあ。
･･･1週間後？やっけ？」
『うん･･･めっちゃ不安･････どうしよ〜！』
「今更なんやねん(笑)大丈夫やて！Aなら余裕やろ！」
『しげは適当すぎ！他人事やと思ってるやろー！』
「んはは！そんなことないで、
････応援してるって。」
しげは頬にお得意の笑窪を作りながら、自転車を止めてコンビニに入ろうとするので慌てて私も鞄を持ってついていく。
冷房の効いた店内は天国みたいに気持ちがいい。
特に欲しいものがなかった私は涼みながら店内をフラフラしていた。
「何も買わへんのー？」
『ん〜大丈夫！』
「おっけ、じゃ会計してくるわ」
レジに並ぶしげを出入り口付近で待っていると、見知った細身の男性が目の前を横切る
と同時に「あっ！」とその男性が声をあげた。
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作成日時：2020年9月26日 23時
