バブルリング〔紫〕 (ページ2)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:43,714 hit

02 ページ2

.

「今日は何をしますかぁー？」

中学生の頃からこの個別指導形式の塾に通っている私も今年で高校3年生。

進学校に通う私は周りと合わせて大学へ進学することに決めた。

とは言っても、そこそこ成績の良かった私は面接のみの推薦枠で受験できることが決まっていた。

それでも中途半端な時期に塾を辞めるのはなんだか歯切れが悪いし、推薦で受かるとも限らないので高校卒業までは塾に通い続けることにしたけど、

「今日も100分間、学校の課題消化？」

『だって･･･それくらいしかやることないんだもん』

「俺をこき使いやがってー」

『その為の先生でしょー？』

「その通り････やけども！いっつもAちゃんが持ってくる問題、なかなかに難しいんやもん～」

そう言って分かりやすく項垂れるのは、私の担当の先生。

ほぼ毎回、私が学校で出された課題を一緒に(ほとんど濵田先生が)解いていくだけの時間を過ごす。

ここまでずっと通い続けることができたのは、高3になって担当になったこの濵田先生が緩いっていうのが一つの理由でもある

っていうのは私だけの秘密。

.