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鉛のように重い目蓋をゆっくりと開けるとそこは城の中では無かった。目が覚めた場所は僕が二度と見たくないと思っていた研究所だった。
辺りを見回そうと起き上がると撃たれた場所に激痛が走る。
『痛い…迂闊だった。あの時もう少し早く決着をつけてたらアイツの事も気づけていたのに』
取り敢えず逃げようと、灰色の箱の様な部屋のドアに近付くと首の部分が何かに引っ張られた。
振り返って見てみると壁から鎖が伸びていて、いつの間にか僕の首に着けてあるチョーカーに繋がっていた。
「おや、予想よりも随分早いお目覚めだね。気分はどうだいソーカル？」
ドアが開き、チャーコスグレイの髪にグレープ色の瞳、僕がこの世で一番嫌いな男、グリエーフが現れた。
『ふざけるのも大概にして下さい。何度も言いますが僕は愛玩鳥では無いですし、銃で撃たれた後気分が良い人間はいないと思いますが』
「まったく、君を探す為にどれ程苦労したか知っているのかい？君は僕の最高傑作になるって決まっているんだ。なのに飼い主をナイフで刺して飛んで逃げて行くなんて…」
『ええ、貴方の悪行は聞きましたよ。自国民に脳と、僕と同じ様に瞳の色の改造実験をすると言う話をね』
決して目を合わせる事も、近付く事もせず一定の距離を取り言い放つ。
どうしよう…困っているのは誤魔化せているけど、このままここで捕まっているのは絶対嫌な予感しかしない。
「随分と強気じゃないかい。3年前逃げ出した時とは別人の様だよ。あの時はもう５ミリ深く刺さってたらﾀﾋんでたけどね」
『ならさっさとﾀﾋんでどうぞ。そうしたら僕は帰れるから好都合です』
「その態度、弟君の国に居た時にお茶会していた時とは大違いじゃないか」
『な、なんであの時の様子を知っている！』
お茶会の時に城に誰かが侵入したって言う報告は無かったし、ゾム達も気付く筈…いや、もしかしてあの時エーミールの部屋のベランダでした物音って。
「まぁ君の予想通りだよ。あそこ少し警備を見直した方が良いよ？それとここの国王は類を見ない程馬鹿でね。
僕の事を信じきってるから一言、侵攻したら良いって言ったら直ぐに弟君の国に攻め込むよ」
そう言う彼は僕の事をまるで子供に優しく声をかけている様で、それが更に気に入らなくて反抗しそうになったけど抑える。
駄目だ、落ち着け。ここで反抗したらコイツの思う壺、国に被害が出る…
無茶振りなのは分かってる。でも、お願いグルッペン、助けて…
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月歩 - くずをさん» はい！zmのパーカーはどうしても兄弟達と関係を持たせたかったので登場させちゃいましたw (2020年1月11日 22時) (
レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - たうさん» コメントありがとうございます！今後も進行速度は亀ですが頑張るので応援お願いします！ (2020年1月11日 22時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 近づいたら爆破って…クリーパーじゃないですかやだー！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
たう - ん？神ですか？更新待ってます！頑張ってください！ (2020年1月11日 18時) (レス) id: ada02683d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年1月7日 21時
