無愛想な。【沖田総悟】 (ページ20)

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無愛想。18 ページ20

パフェを食べ終わり水を口に含む旦那。

銀「あいつ、昔からほんとお人好しでさ。どんな小さいことでもすぐに気がついて、誰それ構わず手を差し伸べる。まぁ昔はもっと明るくて素直なやつだったな」

今じゃ真逆だ、と笑みを零す。

沖田「Aに何かあったんで？」

あのAが明るくて素直なところなんて想像もつかない。
どこまでも無愛想で決して笑顔を見せないし弱みも見せない。
なんでそこまで変わってしまったのか純粋に気になった。

銀「Aに限らずみんな変わっちまった。
まぁどこかの攘夷馬鹿みたいに変わらない奴もいるけどな。」

俺は黙って続きを待った。

銀「あいつは人より優しいんだ。優しいから全部背負おうとするんだ。
たとえ自分が消えてしまってもな」

あいつが優しい女だということは隊士も含めみんなよく知っている。
粛清の戦場でも仲間の隊士を庇ってよく怪我を負っている。
失った仲間には毎月手紙を書き、墓まで持っていく。
どこまでも仲間思いなやつだ。

銀「もし、Aが何かに押し潰されそうになってたら助けてやってほしい。
納得はいかねぇが、今一番近くにいるのは真選組だ。あいつが5年も身を置いてるってことは相当大切に思われてるし、思ってるんだろう」

Aのことを話している時の旦那の目は兄としての目だった。
この前のセクハラ発言が嘘ではないかと疑いたくなる。

沖田「女1人守れない奴は真選組失格でさァ」

惚れた女1人守れねェなんざ格好がつかねェ。

沖田「んじゃ、依頼料は後でたんまりもらいまさァ」

話に区切りがつき席を立つ。

銀「え、ちょっと！？沖田くーーん！？
お金払ってってよー！？」

呼び止める声を無視して歩いた。

もちろんお金は土方さん付けで。