【YG】愛を持って永遠に支え合うことを誓います

04.結婚てかなりのパワーワード ページ4

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ぽんぽんと頭を撫でて、ユンギはそのまま焼き上がったトーストに齧り付きながら寝室へと向かう。



「ちょっとー座って食べてよ！溢さないでよ！」



いつも通りのやり取りに、やっぱり昨日のプロポーズは夢だったのかなって思えてくれる。わたしの願望がとうとう夢に現れたのかな。

朝の忙しい時間帯に悩んでる暇なんてない。頭から昨日のことを追い出して、とりあえずお弁当を作るのに集中する。



「おい、洗い物してやるからお前も準備しろよ」

「ありがとう。じゃあ化粧してくる」

「しっかり化けてこい」

「失礼ね！」



やっぱりいつも通りの言い合いをしながらどたばたと支度する。先に準備を整えたユンギが玄関に既に向かっていて、わたしのコートやマフラーを持っていた。



「ほら、早く着ろ」

「ああ！待って！」



わたわたと着ながら玄関の外へ出ればユンギはわたしの背中を押して鍵を閉めていて。スタスタとマンションのエレベーターへと先に歩いてしまうから、マフラー巻きながらわたしも小走る。



「俺が酔って言ってたわけでも、お前が寝ぼけて夢見てたわけでもねぇからな」

「えっ？！」

「結婚、するんだよ」



わたしが信じられてなくて夢だと疑っていたことに気付いていたみたいで。エレベーターの扉が閉まって口を開くユンギを見上げる。

ニヤって笑ってまた結婚と言うユンギに、やっぱり夢じゃなかったんだって。本当にわたしユンギと結婚できるんだって分かって。視界がぼやける。


「せっかく化けたんだから泣くなよ」

「だって……」

「ほら、置いてくぞ」


エレベーターは1階に到着していて、ぐずぐずと泣いているわたしの手を引っ張ってくる。


「昨日も散々泣いただろ」

「やっと実感したんだもん……」

「どんだけ信じてなかったんだよ」

「だってあんなプロポーズある？」

「しょうがねぇだろ。ふと、思ったんだから」

「そんな簡単にプロポーズ普通する？」

「簡単じゃねぇよ。俺らの先のことを考えてなかったわけじゃねぇんだ。ずっと長い事一緒にいて、もう10年も経つんだなあって思ったら、その先の10年も20年もずっとお前と居てぇなって思ったんだよ」

「ゆんぎ……」



ぎゅっと胸が締め付けられて苦しい。でも心はぽかぽか温かい。

笑うユンギにわたしは繋がった手をぎゅっと握り返した。それに応えるようにユンギも更に握り返してくれて。

この手を離さないでいてくれて良かったって思った。


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