【YG】キミと奏でるメロディー

＃27 ページ27

.


ユンギさんとすごいスキンシップをしてから1週間が経とうとしていた。相変わらず連絡の取り合いはすれ違いが続いている。もう2人とも電話は諦めていた。お互い電話をかけて繋がったらラッキーだと思うことにしている。

この1週間一度も電話は繋がらなかったけど、まだユンギさんは寝れなくなるほどではないようで。それでも安眠ではないようだけれど、辛くなるほどではないようで安心している。

でもユンギさんからくるメッセージは遠慮がなくなった。早く会いたいとか、声が聴きたいとか、そういうのは変わらないけど。それ以上にまた抱きしめたいとか、触れたいとか、一緒に寝たいとか…ストレートな言葉が送られてきて。直接言われているわけではないのに、すごく恥ずかしかった。

これって出会ってもこんなこと言われたら恥ずかしくて死ねるんじゃないかなんて、馬鹿みたいなこと思ったり。でもそういう恥ずかしさもあるけど。ユンギさんが寝れなくて苦しんでるのを知ってからはそっちも心配で。抱きしめてあげたいとか、歌ってあげて寝かせてあげたいとか。そんな母親みたいな想いも溢れていた。

わたしってユンギさんの母親になりたいのかなっていう不思議な気持ちもあって。ユンギさんに対する想いがよく分からない。





「意外と早く会えたな」

「本当ですね。今日はこの辺りでお仕事だったんですか？」


今まで一度会ったら1ヵ月くらい会えないことが当たり前だったのに。

割と早くユンギさんと会うことができて嬉しい。ユンギさんも嬉しそうにしていてそれがまた嬉しかった。どうやら昨日からこの辺りで仕事だったみたいで。早く終わってそのまま来てくれたよう。

今日も会って早々、抱きしめられてどきどきしたけど。前みたいに寝てしまうこともなく、すぐに解放された。それほど疲れが溜まっていないようで、ちゃんと寝れている証拠だとまた母親みたいに安心して。そんなことを思う自分に内心笑ってしまう。

でもこうやってまたユンギさんに食事を用意して、食べてもらって。やってることはやっぱり母親なのかなって。子どもたちの面倒を見てばかりだから、こうやって他の人にも世話を焼いてしまうようになってしまったのかもしれない。


「１人でいるのが辛くて」


黙々と食べていたユンギさんがぽつりと漏らした言葉。ユンギさんはこうやって食事をしている時に自分のことを話してくれるようになった。


.

＃28→←＃26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す