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TH「はぁ、はぁっ、タナー！」
こんなこと初めてだった。
タニが逃げ出すなんて。
俺の撮影の順番を後にしてもらって、
俺とスタッフはスタジオ中を探し回る。
スタッフさんによると、俺達が楽屋に戻って数分後、
撮影の話し合いをしている間にイスから飛び降りて逃げたんだとか。
きっと俺がいないことに気付いて探しに行っちゃったんだな…
スタッフさんは何度も頭を下げて謝ってくれて、
メンバーも一緒に探そうかと心配してくれたけど、
タニを1人にした俺にも責任があるし
俺のせいでみんなの退勤時間を伸ばすわけにもいかない。
TH「タナー！…はぁ、この階にはいるはずなんだけどな…」
どこを探してもいない。
どこいったの、タナ…
沈んだ気持ちで自動販売機のある角に目を向けると、
チラリと覗いた黒い物体。
…タニだ！！
急いで走って角を覗くと、
貴方「あれ？どうしたの〜君、どこから来たの？」
しゃがんでタニの頭をヨシヨシしている、Aちゃん
TH「え…？うそ」
貴方「…あ、テヒョンオッパ！」
彼女はいきなり現れた俺にビックリして慌てて立ち上がった。
TH「…ふふっ、最近よく会うね。」
貴方「あ、そうですね…」
彼女はどこか恥ずかしそうに、
足元のタニを見ながら言う。
タニもまたしっぽを振りながらAちゃんの顔を見ている。
TH「ほらタナ〜、戻るよ？」
タニに声をかけるも、タニはこちらを見ることもなく、Aちゃんの足にピッタリくっついている。
貴方「あ、テヒョンオッパのワンちゃんだったんですね。さっき飲み物買おうと思ったらいて…
とても可愛いですね。」
Aちゃんはそれはそれは幸せそうな顔をしながら
タニを抱き上げて俺に渡す。
抱き上げられたタニに少し嫉妬しながらも、渡された時に一瞬触れた手にドキっとした気持ちには気づかないふりをした。
TH「でしょー！可愛いからさっき逃げ出したときはすごく心配して…Aちゃん、犬好き？」
貴方「はい！私も実家でワンちゃん飼ってるんです。」
TH「へーそうなんだ！」
思わぬ共通点に嬉しくなりながら
まだ戻りたくないなと思いつつあった。
貴方「あ、お仕事中でしたよね？
タニちゃん？見つかってよかったですね！」
TH「あ、うん…」
何だかもうお別れしなきゃいけない雰囲気…
TH「Aちゃん、また連絡してもいい？」
ここで終わりにしたくなくて、
勇気を出した。
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Mimare(プロフ) - たま〜〜にある、話の最後ー ーの下の主コメで吹く我氏。 (2021年12月29日 15時) (
レス) @page7 id: c93de8b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - はじめまして、彩です。このお話大好きです♪続き、楽しみにしています！ (2021年11月15日 21時) (レス) @page15 id: 7de6ed1446 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二の腕 x他1人 | 作成日時：2021年11月9日 15時
