小さな声 ページ33
貴方「……たす、けて…」
JK「…っ！」
ﾊﾞﾝｯ
その声を聞いた瞬間、
ドアの前を通せんぼしていたマネージャーさんを
押し切って楽屋の中に入る。
MG「っちょっと！」
彼女に近づき背中に手を当てながら顔を覗き込む。
彼女は泣いていた。
微かに震えている自分の身体を細い腕で抱き締めながら、震えを必死に止めようとしていた。
JK「…っA、ちゃん！大丈夫？何があったの！？」
貴方「あ、…わたし…」
声は震えていて嗚咽でうまく喋れていない。
彼女の瞳は恐怖の色に染まっていた。
JM「…マネージャーさん、本当に何したんですか」
ドアの方からジミニヒョンの低い声が聞こえる。
俺もそちらへ目を向け、マネージャーさんが口を開くのを待つ。
MG「…私の指導下にいながらなんにも出来ないその子が悪いのよ。躾しても人形みたいに表情を変えないし。私に恥かかせるようなことばっかりして…
まぁ所詮日本人よね」
マネージャーは俺らに今まで彼女にしてきたことを
話し、最後には日本人だからと彼女を蔑んだ。
JK「…お前っ！」
思わず掴みかかりそうになったところで、
思わぬ人物の声がかかる。
TH「…あー、すごいもん撮っちゃった〜」
JK「…て、テヒョンイヒョン？」
JM「テヒョン…！お前…」
ジミニヒョンの横からスマホを構えながら
マネージャーの前に立つテヒョンイヒョン。
恐らく回していたのであろう動画のボタンを停止するとスマホをしまってマネージャーの顔を見つめる。
TH「…なに突っ立ってるんですか？
どうせ明日からここにいられないんだから早く出てってくださいよ」
既に私服に着替えていたテヒョンイヒョンは
白いタートルネックに黒いロングコートを着て
ポケットに手を突っ込んで言うもんだから威圧感が半端ない。
MG「あんたっ…まさか撮ってたの！？」
TH「はい。俺、何でもすぐ動画撮っちゃう癖あるんですよね。…まぁこれは大事ですけど。」
マネージャーは悔しそうに唇を噛み、
Aちゃんの方へ顔を向けると
MG「…お前のせいでめちゃくちゃだよ、
それなのに自分だけ被害者面なんていい度胸してるよ、ほんと」
それだけ言うと自分の荷物を持って部屋を出て行った。
部屋には何とも言えない空気が漂い、
ただAちゃんのすすり泣く声だけが響いていた。
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なんか長編になってて草
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Mimare(プロフ) - たま〜〜にある、話の最後ー ーの下の主コメで吹く我氏。 (2021年12月29日 15時) (
レス) @page7 id: c93de8b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - はじめまして、彩です。このお話大好きです♪続き、楽しみにしています！ (2021年11月15日 21時) (レス) @page15 id: 7de6ed1446 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二の腕 x他1人 | 作成日時：2021年11月9日 15時
