17 ジョングクから見た双子�� ページ26
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「あ、ヌナ…」
もうそろそろ帰ろうかと練習室を出て廊下を歩いていたら、ヌナの姿を発見した。その小さな背中に飛び付こうとしたが、前からやってくる姿を見て留まる。
ユンギヒョンだった。2人は会話もなくお互いに顔を見合わせて、そのまま奥へと歩いて行った。予想は付いたけど、気になったから後を付けていく。
そうすれば予想通り2人はヒョンの作業部屋に入って行った。やっぱり2人は一緒に作業してるんだ。
俺はあまりAヌナが音楽に関わっている所を見たことがないけど。ナムジュニヒョンやホソギヒョンと話しているのを聞いていると、それなりに詳しいみたいで。
Aヌナは最近ユンギヒョンとよく消えるから、作業部屋に行ってるんだろなあとは思っていた。でも自分の目で見たのは初めてだったから、やっぱりそうだったんだと思う。
このヒョンとヌナの双子は本当にいつも一緒にいるな、と少し呆れる気持ちもある。
ヌナが作業している様子は見たい気もするけど、どうせユンギヒョンは部屋に入れてくれない。
今入って行ったってことは当分は中で作業しているだろうし、今日はもうヌナにもヒョンにも会えないなと思い、来た道を戻った。
宿舎に戻れば、テヒョニヒョンが1人リビングで黄昏ていた。
「ヒョン、どうしたんですか？」
「ああ…ジョングガ…」
俺の顔を見ても大した反応を示さず、また考え込むヒョン。
多分、Aヌナのことを考えているんだと思うけど。今日は殆どヌナと絡めてなかったし。ユンギヒョンとばかりいるから、面白くないんだろなあって思う。
「ヒョン、さっきAヌナがユンギヒョンの作業部屋に入って行くの見ましたよ。相変わらずあの2人は仲がいいですね」
テヒョニヒョンの意識を向けるためにわざと気に障ることを言う。そうすればヒョンは俺の方を見てムッとした顔をした。
「何、わざわざ教えてくれなくてもヌナとヒョンが仲が良いことぐらい知ってるし。ヌナがヒョンの作業部屋で過ごすことも前から知ってるけど」
「それで黄昏てたんじゃないんですか？」
俺がそう言えばヒョンは辛そうな顔して黙る。ヒョンのそんな顔を見たかったわけじゃないけど、でもいつまでもそうやって暗くなってるのも俺は嫌だったから。
ヒョンはそうやってるより、煩いくらいに明るくしててヌナに笑いかけるのが本来の姿でしょ。ヌナだってそんなヒョンが好きだろうに。
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作者名：藍
| 作成日時：2018年11月15日 20時
